食と農
産直産地のおもてなしの心に触れた秋の1日
(農)さんぶ野菜ネットワーク(千葉県)交流訪問報告
里いもの収穫体験 |
有機農業に取り組む畑 |
訪問先の(農)さんぶ野菜ネットワーク(千葉県)は、新規就農者も受け入れながら有機農業に取り組み、「土」本来の力を生かした生産を続けて17年。
今回は里いものほかにリーフレタス、シャン菜(パクチー)などの収穫を体験。曇り空でしたが、畑に入って作物を引き抜いたり、いも類の土を払う作業などを行いました。
昼食は生産者の奥さまたち手作りの品々。「野菜がこれほどおいしいとは」「心尽くしの昼食がうれしい」「きゅうりの漬物がおいしかったので自宅で作ってみたい」などの喜びの声とともに、楽しい会話が弾むひとときとなりました。
泥をかき分けて、れんこん収穫体験
れんこんの収穫体験などJA新ひたち野を交流訪問
腰まで水に浸かってれんこんを収穫 |
収穫したれんこんの水洗い |
れんこんを掘るのも初めてなら、胸まである作業着を着るのも一生に一度の体験とばかりに、みんなワクワク。高圧の水を噴射するホースを持って泥をかき分け、れんこんを掘り出します。
蓮田(れんこん田)に入って笑顔だったのも束の間、ホースを使いこなすのにみんな真剣な表情に。
れんこん収穫体験後は、婦人会の方による料理レシピの紹介。いろいろなアレンジ料理があり大変勉強になりました。
れんこんが甘いこと、色が白くて透明感があること、歯応えがシャキシャキなこと、れんこんには実があって適度に甘くホクホク感があることなど現地でしか味わえない経験をし、れんこんに対する見方が少し変わったような気がします。
大豆の産地(あやこがねの里)でみそ作り体験・交流と民話の夕べ
2015/11/7-8 JAあいづ・松亀味噌㈱ 交流訪問報告
2015年11月7日から8日までの1泊2日の日程で、東都生協の組合員とその家族が、取扱商品「無添加あやこがね味噌」の大豆の産地である福島県のJAあいづを訪問しました。
小学生2人を含む10家族19人の参加があり、JAあいづと「無添加あやこがね味噌」製造メーカーの松亀味噌の協力の下、産地で「あやこがね大豆」を使ったみそ作り体験や生産者の皆さまとの交流などを行いました。
初日はまず、あやこがね大豆の畑を見学。大豆についての説明を受けたあと、参加者で大豆の収穫を体験しました。
次に、放射能検査場にてJAあいづの米の全袋放射能検査の様子を見学。米の低温倉庫と選別前の大豆の倉庫も見学しました。
JAあいづ東部営農センターに到着後、JAあいづ岩橋代表理事専務より、東都生協・大出副理事長と松亀味噌㈱小口会長に対して感謝状と記念品授与の感謝状授与式が行われました。
東都みその原料となる大豆の収穫体験 | 感謝状を受け取る大出副理事長(右) |
その後、民宿「朝日荘」に移動。広間にて「猪苗代民話の会」の方による民話や歌、ハーモニカの演奏を聞きました。続いて朝日荘の玄関前で餅つきを行い、参加者も交代で体験しました。
おいしくなれと願いを込め、みそを仕込む | 猪苗代民話の会・鈴木清隆さん |
翌日は、野口英世記念館を見学。学芸員の説明を聞いた後、自由に見学しました。その後、会津若松城(鶴ヶ城)へ移動。各自で鶴ヶ城天守閣を見学したり、鶴ヶ城会館で買い物をしたりしました。
JAあいづ本所に到着し、昼食交流会。産地・メーカーの方や参加者同士で、2日間の感想や学んだことなどを話し合いました。
最後にJAあいづファーマーズマーケットにて買い物をして、帰路に着きました。
現地でのみそ作り体験や交流などを通して、産地・メーカーのこだわりや取り組みについて理解を深めることができた2日間でした。
東都生協組合員と生産者が膝を交 | 昼食交流で出された、マヨネーズみそ、胡桃みそ、 |
「みそ作りはいつも大豆をゆでるところからやっているが、一人でやるのは孤独。今日は楽しくできてよかった。みそができあがるのが楽しみ」
「今まで東都みそを使っていたが、産地を意識していなかった。大豆の畑を見たのは初めて。みそ作りも初めて。今日のみそを食べるのが楽しみ」
「みそがすごく好きでうちはよく食べている。家族が健康なのはみそのおかげ」
「産地の皆さんは肌のつやがよい。私もみそを食べて肌をきれいにしたい」
などの感想がありました。
夏の風物詩 高原露地トマトの里を訪ねて
長野県の産直産地・久保産直会を交流訪問
露地トマト畑の見学 |
太陽の恵みをいっぱい受けたトマトも |
バスが見えなくなるまで |
連日雨続きで中止が心配されましたが何とか決行。
信濃路に入ると青空も顔を出し、生産者の笑顔が私たちを出迎えてくれました。
露地トマトは太陽の恵みが命、自然の影響を直に受けるので栽培は至難の業です。しかしベテラン生産者の手にかかれば...その味にみんな大満足。
参加者からは「本物のトマトに出会えた」「自分の子どものようにトマトを育てている姿に感動!」とうれしい感想が聞かれました。
バスが見えなくなるまで手を振ってくれる皆さんの姿に、心打たれた人も少なくないはず。
この出会いは一生の宝物です。来年もおいしいトマトをお待ちしています!
手作り料理を味わいながら、しょうゆ談義に花が咲く
きんまる星醤油㈱から講師を招き、木樽で作ったおしょうゆの学習会!
きんまる星醤油㈱営業の岡本将也さん |
刺身でしょうゆの味比べ |
2015年度は「きんまる星醤油㈱を知ろう」をテーマに決め、5月には工場を訪問、今回は講師に同社の営業・岡本将也さんを招いての学習会です。
学習会では、しょうゆの製造法や種類、保存方法だけでなく、東都生協はきんまる星醤油㈱のしょうゆを40年以上取り扱い、東都生協商品の調味料として使われていることを紹介。
しょうゆの味比べでは、刺身に「東都国産丸大豆しょうゆ」と市販のしょうゆを付けて、熟成期間による色と味の違いを実感しました。
しょうゆの知識が十分蓄えられたところでの試食・交流では、とーと会メンバー手作りの料理を味わいながら、しょうゆ談義に花が咲きました。
夏休み・親子で作る「飾り寿司」
ペンギンやカエルができました。
小さな子どもも |
お母さんと力を合わせて作りました |
切り口はペンギンになりました。 |
夏休みなので、ブロック委員も子連れで活動です。今回の飾り巻きはカエルとペンギン、具材は厚焼き卵と魚肉ソーセージ、チーズかまぼこ、野沢菜漬けでした。
のりはパーツのサイズに切り分け、酢飯もパーツごとに計量するので前準備に手間が掛かります。
「さ~始めましょう」の声で、エプロン・三角巾でバッチリ装った子どもたちがのりに酢飯を載せるまでは良かったのですが、のりを手に持ちながら各パーツを組み立てるとなると親も必死です。
「先生の助言でなんとか巻き上げたら、切り口を見て感動! ちゃんとカエル、ペンギンになっていました。」「みんなと一緒だからできたけれど、一人で作るのはとても無理」との感想も聞こえました。
取れたてのトマト、思わずガブり
㈱ナガノトマト交流訪問
工場で製造ラインを見学 |
広々とした加工用トマトの畑 |
工場では、7〜8月しか稼働しないトマトジュースのラインに、洗いたてのトマトがゴロゴロと入っていく様子を見学。
トマトの学習会では、トマトが食用になるまでの歴史、生食と加工用の違いなど、「なるほど!」と納得する内容でした。
炎天下、トマトジュースの原料になるトマト「愛果(まなか)」を収穫。
今年は雨が降らない日が続いたため、日焼けしたトマトが多くなってしまったそうです(なんとトマトは日焼けすると白くなるのだとか!)。
採れたてのトマトはとてもみずみずしく、トマト嫌いなお子さんも思わずガブリ...。
産地交流訪問ならではのおいしい体験ができました。
「新商品おしゃべり会」をご存知ですか?
組合員参加による商品づくりを進めています。!
商品ガイドの説明を真剣に聞きます |
自分たちで準備・片付けを行います |
今回調理試食した「ふんわり卵の |
メンバーは、毎月1~2品「新商品」を試食。「味のバランス」「食感のバランス」を各自評価し、商品部職員から商品ガイドに沿って原材料や製造工程の説明を受け、質疑応答後に再評価を行います。
ここで、仕様内容、規格、価格などの5項目について、個人評価を評価表に書き込みます。さらに全員で意見交換をして最終評価。この時に出された意見は商品部が持ち帰りますが、新商品として登場するまでに改善に生かされることもある重要な資料となります。また評価表は集計後、商品委員会に報告されます。
8月の町田会場では「6種の国産野菜とおから入り鶏だんご(ごま豆乳スープ)」「ふんわり卵のオムライス」を、記載の調理方法に沿ってメンバーが調理、試食。「6種の~」は、「野菜だけ足せば簡単にスープや鍋ができるので良い」「食感、味がやさしく、ストックしておくと便利」と好評価でした。
オムライスには「卵は何個使用するの? 」との率直な疑問が出たり、「便利なので息子のおやつに準備したい」「子育て終了の人は利用しない」と意見も分かれましたが、年代や家族構成により評価が変わることも商品部はきちんと受け止め、商品案内での紹介の仕方に役立てています。
会場を固定して年間を通して同じメンバーが参加する新商品おしゃべり会をはじめ、商品モニター、ひとこえ生協(※1)、お気に入りコメント(※1)、商品レビュー(※2)など、組合員参加による商品づくりを進めています。できることから参加してみませんか?
「食の未来づくりフェスタ2015」を開催
約4千人の生産者と消費者が交流!
商品の熱心な説明に聴き入ります |
新世代チャレンジプロジェクト |
クラッチさんパフォーマンスに大喜び |
秋田・大曲農業高校生徒さんの演舞 |
おにぎらず作りを実演 |
みかん早食い競争 |
大抽選会の発表を見守る参加者 |
きらきらビーズブレスレット作り |
20秒間で大豆を箸で何個つかめるか挑戦 |
随所で「こくさんたくさん週間」をPR |
開場前より200人を超える人の列ができ、午前10時参加者の期待が膨らむ中スタート。
販売の広場には、123団体が出展し、産直野菜・果物などの農産物、畜産物、水産物、食品、家庭用品などのブースが会場いっぱいに並びました。
フェスタ特売価格となっている商品も多く、大きなキャリーバックがいっぱいになるまで買い物する組合員の姿もあちこちで見られました。
また、参加者は普段、会えない生産者やメーカーの方に直接いろいろ聞きながら商品を確かめたり、交流を楽しんでいました。
今年のテーマ「笑顔を次世代につなぐ」を象徴する新世代チャレンジプロジェクトのコーナーの前には、野菜や果物、牛乳などで作られた巨大なオブジェが築かれました。オブジェの野菜などは最後に、新世代プロジェクトに参加する産地ブースを回るラリー参加者に分けられました。
中央ステージでは、10時50分から大道芸人クラッチさんによるパフォーマンスが行われました。バルーンアートや曲芸に、子どもやお母さん、お父さんも釘付けとなり、盛んに拍手を送っていました。
午前11時40分からは、毎年恒例となった秋田県の大曲農業高校の生徒さんによる民謡と踊りがあり、来場者の方が席を埋め楽しげに見ていました。
午後12時20分からは、組合員企画による「おにぎらずショー」。事前のレシピー募集に応募した2人の組合員が舞台上で料理を実演していました。ちょっとしたアイデアや工夫に、観客の皆さんも納得の様子でした。
午後1時からは、新企画の「みかん早食い競争」。その場で募集した参加者が、壇上で時間内に食べたみかんの量を競いました。子どもコース、レディコース、なども設けれました。みかん1個丸ごとを一口で食べてしまう男性もいて、盛り上がりました。
午後2時からはお待ちかねの大抽選会。舞台の前には大勢の方が集まり、当選番号が読み上げられるたびに歓声が上がっていました。
「るんるんズ広場」では子どもが参加できる企画がたくさんあり「箸で大豆を20秒でいくつつまめるかを競うタイムトライアル」や「ダンボール箱大のブロックを組み合わせて、牛や豚を組み立てる「大型パズル」「食育のカードゲーム」などにチャレンジしていました。
また、展示コーナーでは、九つの地域委員会の活動紹介や、日本の食料自給率の解説、アレルギー表示の解説などのパネルが展示されました。お子さんが遊んでいる間に、親御さんがちょこっと学習できるようになっていました。
記録的な大雨 産地被害情報報告(第2報)
関東・東北地方の大雨被害に伴うお知らせ
2015年9月9日未明~10日にかけての記録的な降雨は、関東・東北を中心とした大災害となりました。被災地域の皆さまには心よりお見舞い申し上げます。また、被災地にはお取り引きをしている産直産地やメーカーもあり、被災状況が報告されています。
このような状況から、農産物に対しても出荷量の激減などにより、一般市場では価格が高騰しています。この影響は、収穫時の品質不良、種まき・苗の植え付け作業の遅れなどで今後も続く見込みです。また、不安定な状況がしばらく続くことが予想されますので、今後の青果物の状況についてお知らせいたします。
【9月18日(金)(農)茨城県西産直センターにて撮影】
水が引かない農地 | 「ターサイ」畑も浸水したまま |
【各産地被害状況・主な青果物の状況~(9月25日現在聞き取り情報)】
産地名 |
取扱品目 |
被害情報 |
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茨城県西産直センター(茨城) | 野菜全般 | 施設被害=被害なし 青果物被害=近隣地域の畑・田んぼで冠水。田んぼでは稲が隠れる状態。「ちんげん菜」「小松菜」の畑の一部が冠水し9月末まで出荷不可。種まきができないため10月中旬~10月下旬の出荷は厳しい状況。「レタス」「キャベツ」は冠水した畑の水引きが遅れて病気が発生、10月上旬の出荷は困難に。秋冬「にんじん」は全体の1/5の畑で冠水、今後の出荷量に影響が出る可能性あり。「ミニカリフラワー」「ブロッコリー」は影響なし。「諏訪さんのまいたけ」「安喰さんの菌床しいたけ」はハウスの被害なし。 |
JAやさと(茨城) | 野菜全般 | 施設被害=ハウス浸水 青果物被害=「長なす」の畑が浸水。企画終盤で大きな影響なし。「長ねぎ」「大根」は病気が心配です。「きゅうり」はハウスが浸水するも10月からは影響なし。「有機ほうれん草」は出荷量激減。「レタス」は苗植え時期の遅れで10月中の出荷に影響する可能性あり。 |
桜ファーム(茨城) | ベピーリーフ | 施設被害=ハウス浸水 青果物被害=ハウス300棟のうち80棟が浸水(半分が「ベビーリーフ」)し、出荷不能に。当面は被害がなかったハウスで対応可能。今後の状況で被害が拡大する可能性あり(水分過多・温度上昇による品質劣化、病気発生)。 |
マルツボ(茨城) | 長いも・栗 | 施設被害=被害なし 青果物被害=栗畑や蓮根畑の一部で冠水しているが大きな被害にはなっていない。 |
(農)埼玉産直センター(埼玉) | 野菜全般 | 施設被害=ハウス浸水 青果物被害=「長ねぎ」が倒伏。曲がりねぎが発生する見込み。「小松菜」の約3割が浸水、種まきができず10月中は少ない予想。「ブロッコリー」は施設で一部浸水。 |
(農)埼玉西部産直グループ(埼玉) | 野菜全般 | 施設被害=特になし 青果物被害=一部の畑で浸水。そのほかの被害はなし。連日の雨で発芽している作物も軟弱傾向で、今後病気が心配。種まきの遅れで出荷量減少。 |
でんでん倶楽部(栃木) | 「ほうれん草 | 施設被害=ハウス浸水 青果物被害=「きゅうり」のハウスが浸水。一時的に「ほうれん草」が出荷できなかったが、10月には出荷量は増える見込み。 |
今後の供給見通しなどはこちらをご覧ください。