みんなの活動:これまでの活動報告

環境

再生可能エネルギーに関するオンライン学習会を開催

みんな電力から講師を招き、「今、再生可能エネルギーを使う意義」について学習

2022.03.28

講師の㈱UPDATER・三宅 成也 専務取締役

講師の㈱UPDATER・三宅 成也 専務取締役

コンセントは必ずどこかの発電所とつながっています

コンセントは必ず
どこかの発電所とつながっています

みんな電力の生産者

みんな電力の生産者

電気を選ぶと未来が変わる

電気を選ぶと未来が変わる

家庭からのCO₂排出内訳

家庭からのCO₂排出内訳

みんな電力の電源構成

みんな電力の電源構成

東都生協は2022年2月19日、再生可能エネルギーに関する学習会をオンラインで開催しました。東都生協と再生可能エネルギー事業「顔の見える電力™」で提携する㈱UPDATER[アップデーター、旧みんな電力㈱]の専務取締役・三宅成也(みやけ せいや)氏を講師にお招きしました。組合員など30人が参加しました。

三宅氏はまず自己紹介。1995年より関西電力㈱で原子力部門を担当し、2007年に同社を退社後、2016年から現在の㈱UPDATERに参画。原子力と福島第1原発事故の問題、再生可能エネルギー拡大など、電力調達の課題に取り組んでこられました。「電力需給が逼迫し電気料金が上がる今、再生可能エネルギーの意味について、組合員の皆さんへ分かりやすく伝えたい」と話します。



全国の再生可能エネルギー生産者とつながる「顔の見える電力™」

「電気を使うときに、コンセントの向こう側について考えたことはありますか?」―まず三宅氏は問い掛けます。家電製品のスイッチを入れると、その向こうでは必ず発電所が稼働しています。電力は現在、約8割が火力発電由来。「電気はためられないので、何かを動かすと、その向こうで必ず煙(排ガス)が出ている。だからこそ、電気を選んでいただきたい」として、自社の再生可能エネルギー事業「みんな電力」について紹介しました。

野菜の畑でソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)を行う農家や企業、自治体、個人、アーティストなど、再生可能エネルギー生産者は全国各地に存在します。同社では、消費者がそうした電気を選び、利用できるサービス「顔の見える電力™」を展開。「産直産地から野菜を購入する際、生産者のことを知れば、その野菜がおいしく感じられるように、日本全国の発電所とつながり、電力の生産者に思いを馳せることができる仕組みがコンセプト」と話します。



電気代の値上げは化石燃料の高騰が要因

日本国内の発電電力量の2020年度内訳は、約75%が火力発電(石炭・LNG・石油)で、水力8%をはじめ風力・太陽光などの再生可能エネルギーが約21%。2010年度、震災前は約3割を占めていた原子力は東日本大震災で一斉に停止し、今では3.7%。その分を火力発電で補っています。「原発は使用済み燃料の処分問題などで稼働できないが、化石電源をこのまま使い続けるのは、日本、世界にとっても良くない」と三宅氏は指摘します。

一方で、電気料金は一般家庭で2021年から約1,000円以上も値上げされています。これは同年夏以降のコロナ禍からの経済回復、電力需要の増加を受けた化石燃料の値上がりが背景にあります。ガソリン価格の高騰と同様に、天然ガスの価格は4倍も上昇。燃料費が上がると、電力会社は燃料費調整制度を使って電気料金を引き上げることができます。こうした化石燃料の価格高騰を受けて今、再生可能エネルギーが注目されています。



再生可能エネルギーは最も低コストの代替エネルギー

再生可能エネルギーとは、絶えず資源が補充され、枯渇しないエネルギーのこと。使用する以上の速度で自然に再生し、発電時にCO₂を排出しません。太陽光・風力・水力・地熱を利用した発電や、木質・家畜のふん尿などを直接燃焼またはガス化して利用するバイオマス発電などがあります。「再生可能エネルギーは地球に負担を掛けず、化石燃料を代替するもの」と三宅氏は説明します。

一時期、再生可能エネルギーは発電にかかる費用が高いとされていました。これについては、「コストは下がり、卸電力市場価格も右肩下がりの現状にある。2021年に他の電力を追い抜き、今後もさらに安くなる想定。燃料は不要で、設置コストもどんどん下がっており、今や"再エネ=安いエネルギー"が世界の常識。経済合理性が高く、消費者にもありがたい電源になる」と強調します。



原発の根本的な問題点

一方、原発については「原子力が危ないなどと言う以前に、産業として継続が難しい。使用済み燃料が処理できず、捨てさせてくれるところもなく、中間貯蔵施設も作れない現状では、原発を動かすことは無理。高度経済成長の時代に、私たちも恩恵に与ったことは否定できないが、このままでは膨大な国民負担も発生し、撤退を決断しなければならない時期に来ている」と話します。

「原子力に戻るよりも、再生可能エネルギーには開発の余地が大きく、長期的に見ても絶対良い」として、再生可能エネルギーへの置き換えをきちんと進め、消費者自らが投資した電気を使い、自分のくらしを守るために自分で電気を選ぶ「エネルギーの民主化」が重要との認識を示し、消費者の協力の下で「安心して電気を使える仕組みを私たちの手で作っていきたい」と語りました。



温暖化を防ぐためには再生可能エネルギー選択が必要

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告では、このまま何も対策しないで生活を続けると、今世紀末には世界の気温は4.8度上昇するとしています。気温上昇を1.5度以下に抑えるために、温室効果ガス排出量を2030年までに2010年に比べ約45%削減し、2050年前後に実質ゼロにする必要があることを示唆しています。

「1家庭1日当たり、サッカーボール1,088個分のCO₂を排出し、排出するCO₂は電力由来が45%を占める。これを再生可能エネルギーに置き換えることで、CO₂排出を半分程度に抑えることができる」と三宅氏は提起します。



石炭火力でも「実質再エネ」となる問題点

国内の再生可能エネルギーは、FIT制度によって急速に拡大。電力供給の仕組みは、電力会社が電気を仕入れる際、再生可能エネルギー電源でも環境価値をいったん引き剥がし、電気と分けて取引する制度になっています。この引き剥がした環境価値を買い戻す仕組みが「非化石証書」。電気は何でも良く、石炭火力でも環境価値を付ければ「再エネ」となり、これを「実質再エネ」と呼びます。

「再生可能エネルギーは、①水力100% ②再エネ100%(FIT) ③ゼロエミッション(非化石)の3種類に大きく分かれるが、中身が重要」として、三宅氏はお金の流れを解説。「みんな電力も該当する②は、生産・流通の履歴が明確で、行き先は発電事業者。①は大手電力で、水力発電所に行くかどうかは不明 ③は表示ルール上は実質再エネ。石炭火力などが含まれた"毒まんじゅう"で、再エネを購入したつもりが石炭火力などに行ってしまう」と指摘します。


みんな電力の特徴

みんな電力では、全国400カ所以上のさまざまな電力生産者と提携し、「生産者の顔が見える」ことが特徴。契約すると、応援したい発電所に月々の電気料金から100円を寄付できます。再生可能エネルギー生産者を応援する仕組みです。「私たちのポリシーとして、山林を切り開いて太陽光発電施設を作るような、環境に負荷をかけている発電所とは取り組まない」と三宅氏は話します。

続いて、検針票について解説。電気料金は基本料金と1段料金~3段料金に分かれ、電気をたくさん使えば使うほど単価が上がっていく「規制料金」の仕組みになっています。これに過去3カ月の燃料価格に応じて変動する「燃料費調整」、再生可能エネルギーを増やすための基金「再エネ発電賦課金」などが加えたものが毎月の請求額です。

「みんな電力は、大手電力会社と料金体系は同じでも、大手電力の従来プランにおける1段料金~3段料金をいずれも下回り、全体で1%~10%安くなるように設定(※)。少しでも消費者の皆さんの負担を減らして入りやすく、比較しやすくした」とし、「FIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)電気(※)は燃料価格と連動した卸市場価格で仕入れざるを得ず、燃料費調整が必要」との事情を説明しました。

大手電力会社から切り替えた際の供給不安については、「大手電力の送電線を使って供給しているため、例えば悪天候で電力供給が不安定になってもバックアップの仕組みがある。停電した時の復旧スピードも大手電力と変わらない」と説明。FIT電気60%、補助のない非FIT電気40%で、CO₂排出ゼロの再生可能エネルギー100%(※)にする東都生協組合員向けプランをアピールしました。


参加した組合員から東都生協の産直産地との取引の可能性について聞かれると、「有機農業は収量が少なくコストが掛かり、利益も少ない。私たちは農家さんが農業とソーラーシェアリングに一緒に取り組みながら、消費者が農産物と併せて電気を購入できる仕組み作りをしている。東都生協の取引産地の紹介があればつないでいきたい」と応じ、「農家さんに声掛けすると農地の有効活用を希望するケースも多く、農業従事者の高齢化問題にも貢献していきたい」としました。


東都生協は、脱原発・脱炭素を推進するため、電力生産者の顔が見える再生可能エネルギー100%のみんな電力の利用促進をはじめ、再生可能エネルギーへの転換を進めます。エネルギーに関する学習会の開催など、くらしの在り方を見直し、生産と消費を結ぶ東都生協として、組合員・生産者・職員が協同して、安心して暮らせる持続可能な社会の実現に向けて行動していきます。


※詳しくはみんな電力のWebページ(https://minden.co.jp/personal/)をご確認ください。

2021年12月のNO₂測定結果

東都生協組合員によるの二酸化窒素(NO₂)測定活動

2022.03.07


2021年12月の測定結果

地図をクリックすると拡大します
東都生協(コープ)では、組合員が空気中の二酸化窒素(NO₂)測定活動に取り組んでいます。
年に2回、同じ場所で測定をし、空気の汚れを知ることで、きれいな空気を取り戻すにはどうすればよいか考えるきっかけにしていただくことなどを目的としています。

■2021年12月の測定結果は以下の通りでした。
1.測定日の気象状況
①測定日時
・2021年12月2日(木) 午後6時 ~ 2021年12月3日(金) 午後6時 ※前後2時間を有効とする>
②天候
・12月2日(晴)平均風速:2.6m/秒、12月3日(晴)平均風速:2.1m/秒

2.測定規模
①参加人数:241人
②測定カプセル配付数:265個
③カプセルの返却数と回収率:239個(90.1%)
④有効とした測定数と回収率:182個(68.6%)

人の健康に悪影響を与える汚染物質として、イオウ酸化物(SOx)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)、炭化水素、浮遊粒子状物質(SPM、PM2.5)などが知られています。これらの汚染物質は主に自動車から出る排気ガスが原因です。

東都生協は、組合員が身近な所の空気の汚れを実際に測って確かめ、きれいな空気を取り戻すにはどうすれば良いかを考えていただくことなどを目的に、1988年から二酸化窒素(NO₂)測定活動を実施しています。

測定結果は「大気汚染測定運動東京連絡会」に提供。同連絡会では、生協の他さまざまな団体から集めた測定結果を基に、大気汚染の改善を求めて運動を展開しています。毎回の地道な測定活動の積み重ねが、こうした大きな運動を支えています。

原発・エネルギー政策に関するオンライン学習会を開催

原子力発電・エネルギー問題の基礎を学習

2022.02.25

講師の東京農工大学 佐藤敬一先生

講師の東京農工大学 佐藤敬一先生

東都生協は2022年1月22日、原子力発電・エネルギー政策に関する学習会をオンラインで開催。講師に東京農工大学農学部・環境資源学科准教授の佐藤敬一氏をお招きしました。東都生協の組合員など30人が参加しました。

佐藤氏は森林資源、基礎物理学、森林環境教育の専門家で、稲城市環境審議会の会長、東京農工大学生協の理事長、東都生協では学識・経験者理事、環境監査委員を歴任するなど、環境・エネルギー分野を含め幅広く活動されています。

東都生協は昨年10月、脱原発や脱炭素など国内外の環境・エネルギー問題を巡る情勢を踏まえて原子力発電に対する考え方を更新しました。同考え方は、福島第1原発事故を受けて、脱原発と再生可能エネルギーへの転換など、持続可能な社会の実現に向けて2011年度に策定したものです。

今回の学習会では、同考え方の基礎となるエネルギーと発電方法の種類、発電に利用される電源の内訳(電源構成)、原子力発電の問題点、国が昨年10月に決定した第6次エネルギー基本計画、環境・エネルギー問題を巡る世界の動きなどを学習しました。

エネルギーの基本は「仕事をする能力」

佐藤氏はまず、エネルギーの基本を解説。エネルギー(energy)は「仕事をする能力」。仕事を表すギリシア語のエルゴン(ergon)に由来します。紀元前4世紀、ギリシアのアリストテレスが初めて仕事を定義しました。物理的なエネルギー概念が確立したのは19世紀末。

仕事とエネルギーの単位はジュール(J)、また、熱もエネルギーとしてカロリー(cal)も使われます。単位時間当たりの仕事量を動力または仕事率(単位はワット=W)といい、発電所の規模(1時間当たりの仕事量・ワット時=Wh)を示すのに使います。

私たちはくらしの中で、光(電磁波)、熱、電気、力学的エネルギー、生体エネルギー(アデノシン三リン酸=ATP)などエネルギーを日常的に利用しています。電気はそのままでは使えず、照明は光に、洗濯機では運動エネルギーに変えて、はじめて「仕事をしてくれる」ものとなります。「火力発電や原発では、化学エネルギー・原子核エネルギーを熱に変え、水蒸気でタービンを回す運動エネルギーに変え、発電機で電気に変えます。これが多くの発電方法の基本となる」と佐藤氏は説明します。


国産で無尽蔵、環境に優しい再生可能エネルギー

エネルギーには、繰り返し使っても枯渇しない再生可能エネルギーと、原子力や石炭・石油・天然ガスに代表される化石燃料など、有限で再生不可能なエネルギーがあります。再生可能エネルギーは、太陽が地球に送り続ける毎秒180兆キロワットもの太陽光・太陽熱をはじめ、風力・地熱・水力・波力・潮汐力など、無尽蔵で環境にも優しい自然エネルギーやバイオマスエネルギーを指します。

産業革命以降の1800年代より、それまでの木材や人力・畜力、水車・風車に代わって石炭や石油などの化石燃料を大量に消費するようになり、地球温暖化の原因となる温室効果ガスが急増。南極の氷床に閉じ込められたCO₂濃度の分析で確認できます。「再生可能エネルギーをうまく活用すれば、使ったら無くなってしまうような化石エネルギーを使わずにすむ」と佐藤氏は強調します。


原子力発電の特徴と問題点・危険性

再生可能エネルギーなどを利用したさまざまな発電の説明に続き、佐藤氏は原子力発電の特徴と問題点を指摘。原子核の分裂や融合によって放出されるのが原子核エネルギー(原子力)。原子力発電は、原子炉の中でウラン燃料を核分裂させ、その際に発生する熱エネルギーを使って水を蒸気に変え、この蒸気によってタービンを回して発電機で電気を作ります。

国内の軽水炉には、直接蒸気を利用する沸騰水型(BWR=Boiling Water Reactor)と、熱交換器を経た2次冷却水の蒸気を利用する加圧水型(PWR=Pressurized Water Reactor)があります。2022年2月現在9基が稼働していますが、いずれも加圧水型軽水炉です。福島第1原発事故後、同原発と同じ沸騰水型軽水炉は1基も稼働していません。

軽水炉は、原子炉に中性子を吸収する制御棒の出し入れや、純水を使った冷却剤・減速材で核分裂を制御します。天然ウラン鉱石では、燃料となる核分裂しやすいウラン235は0.7%で、残りの99.3%は安定したウラン238。ウラン238に中性子を吸収させると、核分裂しやすいプルトニウム239に変わります。プルトニウムはウラン235に比べて60倍のエネルギー資源。これをウランと混ぜてウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX燃料)を作り、軽水炉で利用するのがプルサーマルです。

原発の運転は、放射性物質や放射線を発生させます。放射線は量や強さに応じて、細胞内の遺伝情報を次世代に引き継ぐDNAが損傷し、障害が生じます。放射線の強さは「ベクレル=Bq」、健康影響は「シーベルト=Sv」で表します。放射性物質は、時間の経過とともに壊変し、その放射能が減っていきます。放射能の強さが半分になる時間を「半減期」といいます。

半減期には、物理学的半減期と代謝により排出される生物学的半減期があります。例えばセシウム137は50歳まででそれぞれ30年・90日。ウラン238の半減期は45億年。ウラン238が中性子を吸収すると核分裂しやすいプルトニウム239を生成しますが、この半減期は実に2万4千年。「事故のあった福島第1原発3号機はプルサーマル運転をしており、このプルトニウムが放出され環境を汚染してしまった現実を踏まえる必要がある」と佐藤氏は指摘します。


行き詰まった核燃料サイクル、実用化のめどが立たない原子力新技術

関連して核燃料サイクルの問題点を挙げました。使用済み燃料から回収したウランやプルトニウムを燃料として再利用するのが核燃料サイクルです。柱となる高速増殖炉もんじゅは、2016年に廃炉が決定しています。問題は冷却剤のナトリウム。水と反応すると爆発する性質があります。もんじゅは1995年に、二次冷却系配管の温度計がナトリウムと接触して破損・漏出し火災事故を起こすなど、トラブルが続出していました。

佐藤氏は「ナトリウムやプルトニウムを利用することは今の技術では難しい」と話します。重水素・三重水素を核融合させ、「地上の太陽」をつくる核融合炉にも言及。「プラズマ状態で閉じ込めて核融合エネルギーを取り出す技術は、長期にわたる研究にもかかわらず、実用化のめども立っていない」と指摘します。


地球環境保全に向けたエネルギー政策の課題

佐藤氏は発電方法の組み合わせ比率、電源構成の問題にも触れました。国内の現状は石炭・石油・天然ガスの化石燃料が7割を占め、一日のうち午前10時~午後5時に高い電力消費が継続します。こうした需要に対応して、一定した出力で発電し続けるベースロード電源や調整可能なミドル電源、一時的な需要増に対応できるピーク電源があります。

太陽光や風力などの再生可能エネルギーは、季節や天候などで発電量が変動する特徴があります。安定供給には、調整力の確保や地域間で電力を融通し合うことの必要性を佐藤氏は指摘。脱原発・脱炭素に向けて、CO₂を排出せず、エネルギー自給率の向上につながる再生可能エネルギーを最大限に導入していく上での課題を示しました。

国際的な環境問題への取り組みとして1992年に国連が主催したリオ・サミットにも佐藤氏は言及。持続可能な開発に向け、地球規模の連携構築を目指したこの国際会議は「地球サミット」とも呼ばれています。CO₂削減に向けた気候変動枠組条約(京都議定書、パリ協定)、生物多様性条約、21世紀に向け持続可能な開発を実現する「アジェンダ21」などもここから始まりました。

佐藤氏は最後に、国が2021年10月に決定した第6次エネルギー基本計画の問題点を解説。同計画では、2050年まで温室効果ガス排出を実質ゼロにするカーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギーを主力電源と位置付け、2030年度に温室効果ガスを2013年度比で46%削減することを掲げています。

また同計画では「福島第1原発事故の反省を肝に銘じて取り組むことがエネルギー政策の原点」「エネルギー政策の要諦として、安全性の確保を前提とし、安定供給、経済効率性、環境適合(S+3E)に最大限取り組む」としながら、具体的な内容を伴っていないことを指摘。「実用化のめどが立たない科学技術に依存していることは問題」として、「あと10年もない中で本当に実現できるかは疑問」と語りました。

東都生協は、いのちとくらし、食と農を守る立場から、国に対して原発からの撤退と化石燃料依存からの脱却、再生可能エネルギーの拡大を求めていきます。併せて、原発やエネルギー問題に関する今回のような学習の場などを通じて、くらしの在り方について考え、持続可能な社会の実現に向けて行動していきます。

枝幸漁協との秋のオンライン交流会を開催。~行ったつもりで!! 水産産地「枝幸漁協」秋のオンラインツアー~

2021年度 枝幸「魚つきの森」植樹協議会 交流企画 ~消費者と生産者が協同した海づくりの活動~

2022.02.07

ほたてとサケのキャラクターは、北海道ぎょれん・竹花さんが作成(画像上)

ほたてとサケのキャラクター
北海道ぎょれん・竹花さんが作成
(画像上)

ほたての殻外し作業

ほたての殻外し作業

ほたての水揚げ

ほたての水揚げ

秋鮭のさばき方講座

秋鮭のさばき方講座

東都生協は2021年11月13日、枝幸漁協との秋のオンライン交流会を開催。

枝幸漁業協同組合(枝幸漁協)、北海道漁業協同組合連合会(北海道ぎょれん)と取り組んできた「秋の植樹ツアー」。今年は、コロナ禍のためオンラインでの交流会を開催しました。

動画では、「魚を増やすためには山に木を植えること」という先人漁師の言い伝えを守り、山に木を植え、100年かけて100年前の浜の実現を目指しているという植樹活動やほたての水揚げ・加工、秋鮭漁・いくら加工の様子など、さらに枝幸漁港直営冷凍工場の蛯子工場長による秋鮭のさばき方講座も放映。

また、枝幸漁協女性部・上野部長から参加者へ「枝幸のほたてや秋鮭の食べ方や知りたいレシピは?」などの質問がありました。

食べ方としては生、ムニエルなどさまざまでしたが、「変わった食べ方を知りたい」という参加者からの要望には、「ほたてをお湯にさっと通して味噌と合わせるとおいしい」と教えていただきました。



参加した組合員の感想


・自宅で、貴重な漁の様子や工場内、産地の皆さんの顔も見えて、とても親しみを感じました
・植樹をすると魚が増えるということを知り、自然環境の大切さを考えさせられました
・海洋汚染が報道されている中、枝幸の海はまだまだ豊かと伺いホッとしています

魚つきの森植樹協議会


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東都生協・枝幸漁協・北海道ぎょれんの三者が協定し、植樹活動を通じて地球環境と川と海を守り、漁場・資源管理型漁業による水産物を利用し、豊かな食生活の推進を目的に活動。


知ってる? 石けんのスゴわざ! 親子実験講座

太陽油脂㈱石けん親子実験講座

2021.11.08

①混ざり合わない水と油に「液体石けん」を入れます

①混ざり合わない水と油に
「液体石けん」を入れます

②かき混ぜると、水と油が混ざり合ってこの通り!

②かき混ぜると、
水と油が混ざり合ってこの通り!

③「酢」「塩水」etc....次々と実験しました

③「酢」「塩水」etc....
次々と実験しました

「『石けん』ってどうして汚れが落とせるの?」


2021年8月20日、第7地域委員会は「パックス」ブランドのメーカー・太陽油脂㈱・松山浩之さんを講師に、石けんについての親子実験講座をオンラインで実施。

実験を交え、石けんについて楽しく教えていただきました。

パックス製品は、天然の植物油が主原料。合成界面活性剤を使わない石けんは、川や海に流れても微生物や魚の餌となって循環します。

映像で「液体石けん」の製造、包装、出荷ラインも視聴。お家で工場見学もできました。

子どもたちにも身近な石けんが「環境を考える」きっかけになるとうれしいですね。



森と人 みんなイキイキ! 割り箸から考える環境と福祉

認定NPO法人JUON(樹恩)NETWORKの鹿住貴之さんを講師にお招きしました

2021.10.11

事前に資料を受け取って予習もバッチリ! HPでは援農や林業のお手伝い体験情報も紹介。http://juon.or.jp

事前に資料を受け取って予習も
バッチリ! HPでは援農や
林業のお手伝い体験情報も紹介。
http://juon.or.jp

福祉施設で作られた「樹恩割り箸」を手に小学生の質問に答える鹿住さん

福祉施設で作られた「樹恩割り箸」
を手に小学生の質問に答える鹿住さん

2021年7月31日、第5地域委員会は「国産間伐材の割り箸」学習会を開催。

「国産間伐材の割り箸」が日本の森林を守り、障害者の就労に貢献しています。認定NPO法人JUON(樹恩)NETWORK、鹿住貴之さんにお話を伺いました。

国土の7割を占める日本の森林は、林業の衰退や農山村の過疎・高齢化で荒廃、災害にも影響している現状です。

持続可能な資源である木を生かすために、間伐材の活用を通して、都市と農山漁村が支え合うネットワークづくりを推進するこの活動、ぜひ多くの人とシェアし、広めたいと感じました。未来のために!



リサイクル洗びんセンター訪問

2020年1月31日 萩山ブロック委員会「リサイクル洗びんセンター見学」

2020.05.11

洗びんセンター内を見学

洗びんセンター内を見学

商品案内セットの様子<br />

商品案内セットの様子

洗びん作業の様子

洗びん作業の様子

2020年1月31日、萩山ブロック委員会は幅広い年代の障害のある方々が自立を目指して働くリサイクル洗びんセンターを訪問し、作業を見学。


ここでは洗びんの他、商品案内のセットなども行っています。一部の洗びん作業は寒い日も暑い日も屋外...責任感とプロ意識が感じられます。商品案内のセットでは、和気あいあいと作業を楽しまれていました。


リユースびんの利用が減っている中、私たちにできるのは、もっとリユースびん商品を利用し、障害のある方への理解を深め、さまざまな形で応援することなのでは?

「2030年の子どもたちへの贈りもの~わたしができるSDGs」学習会

2019年9月20日 会場:東京都消費生活総合センター

2020.01.27

これからの世界について、意見をふせんに書きました。

これからの世界について、参加者が
意見をふせんに書きました。

子どもたちがおとなになったとき、世界はどのような姿になっているでしょう。


現在、地球上では貧困・餓死・戦争などさまざまな問題が起きています。SDGs〔S:サスティナブル=持続可能なD:ディベロップメント=開発 Gs:ゴールズ=目標〕は、「全人類が、これから先も、地球上で豊かにくらし続けていくために、今! 取り組まなければならない17個の課題」のことで、2015年9月の国連サミットで採択された2030年を達成期限とする国際目標です。


17の課題は相互に関係し合い、経済、環境、平和、人権など全てにつながっています。


東都生協は9月20日、「2030年の子どもたちへの贈りもの~わたしができるSDGs」と題したセミナー・ワークショップ企画を開催。一般社団法人 環境パートナーシップ会議に所属する髙橋朝美さんを講師に、SDGsの生まれた背景に地球の限界と人間の命の危機があること、自分の行動の先に誰かのくらしがあることなどを学習しました。


講義後のワークショップでは、これからの世界はどのように変わるか、その世界に不安はあるかなどについて意見を交換。未来の世界と17のゴールとの関わりを確認し、2030年はどのような世界になってほしいか、実現するためには何をするかなども話し合いました。


参加者からは「身近な行動でSDGsの達成に少しでも関われることが分かった」「自分事として考えられて良かった」などの
感想が寄せられました。


一人ひとりの小さな行動が地球の未来につながっています。子どもたちが迎える2030年の世界に、私たちおとなは責任を待たなければ!

河田昌東さんを講師にゲノム編集技術に関する学習会を開催しました

分子生物学者・河田昌東先生による「ゲノム編集技術に関する基礎学習」報告

2020.01.07

分子生物学者で遺伝子組換え食品を考える中部の会代表・河田昌東先生

分子生物学者で遺伝子組換え食品を
考える中部の会代表・河田昌東先生

スライドを使って分かりやすく解説いただきました

スライドを使って分かりやすく解説

会場からは数多くの質問がありました

会場からは数多くの質問がありました

2019年10月22日、東都生協は分子生物学者の河田昌東(かわた まさはる)さんをお招きし、「ゲノム編集技術の基礎学習」を開催しました(新宿・農協会館)。東都生協の組合員など67人が参加しました。>>当日の講演要旨(pdf)



河田さんは、「遺伝子組換え食品を考える中部の会」代表で、原子力災害の被災者救援などの活動もされています。名古屋大学で遺伝子の基礎研究をしていた1996年、世界で初めて遺伝子組換え大豆が商品化されたことが、遺伝子組換え問題に関わるきっかけとなりました。分子生物学の学術用語や基礎概念を平易な表現に置き換え、スライドを使って分かりやすく解説しました。


遺伝子の総体を表す「ゲノム」。これを人為的に壊したり入れ替えたりして食料や医療に役立てようとするのがゲノム編集技術です。標的遺伝子を自在に切断できる"遺伝子のはさみ"「CRISPR-Cas9(クリスパーキャスナイン)」が開発されたことで、世界で研究が急速に広がっています。


はじめに河田さんは、筋肉量を増やした「マッスル真鯛」、成長ホルモン抑制遺伝子を壊して太らせた「マッチョ豚」などゲノム編集技術を応用した品種開発、病気の治療、ヒト受精卵を操作する研究など、国内外の情勢を紹介。日本政府は2018年、ゲノム編集を成長戦略として位置付け、2019年には安全性審査や表示などの規制を行わず、事実上"野放し"とすることを早くも決定しました。


これに対して河田さんは、ゲノム編集技術が持つさまざまな未解決の問題について解説。標的外の遺伝子を傷つけてしまう「オフターゲット」や、免疫反応(アレルギー)や発がん性などゲノム編集酵素(CRISPR-Cas9)が持つ問題のほか、ゲノム編集にウイルスや細菌、外来生物の遺伝子や抗生物質耐性遺伝子などの外来遺伝子を使用することなど数多くの問題を指摘し、「技術的には従来の遺伝子組換えとあまり変わらない」「標的遺伝子以外の他の宿主遺伝子に対する影響を調べる必要がある」「食品の場合は表示義務が必要」との考えを示しました。


また、ヒトの遺伝病治療や臓器移植を目的としたゲノム編集について、生命倫理の問題に言及。皮膚から卵細胞を作り出すiPS技術を使うと、同一遺伝子を持つ人が多数作れるようになること、雌×雌の「同性婚マウス」から生殖能力のある子どもが誕生したこと、ラットの膵臓、心臓、眼、鼻、脊髄などを持ったマウス(キメラマウス)が誕生したことなどを紹介。生殖細胞のゲノム編集が種の保存を脅かす危険性、編集した遺伝子が子孫に伝えられ、社会のニーズによって生命が左右される生命倫理上の問題点を指摘しました。


最後に、CRISPR-Cas9を開発した研究者の「これは遺伝病の治療に使えると同時に、生物兵器の道具にもなる」「国際基準を作るべき」との言葉を紹介し、原子核を操作する中性子技術と核兵器や原子力発電との関係への類似性を説明。数十億年にわたる進化を経た生命の根幹となる遺伝子を人間の欲望のために利用することの問題点を示し、「環境・生態系に対する影響とヒトゲノムの編集には生命倫理の観点からの規制が必要」「専門家だけでなく一般市民を巻き込んだ国際的な規制が必要」と締めくくりました。


東都生協はゲノム編集食品について、日本政府に対し「消費者が理解できる情報提供と説明の徹底」「消費者が適確に選択できる環境や条件づくり」「国の管理・監督責任の明確化と消費者の不安や懸念に応える仕組み作り」を要請しています。
ゲノム編集技術は、消費者が健康な暮らしを営む上で根底となる食の分野を含む問題として重く受け止め、引き続き学習会の開催などに取り組んでまいります。


>>当日の講演要旨(pdf)

学習会 「海や川を汚染するマイクロプラスチック」を開催しました

身近なプラスチックの問題について考えました。

2019.07.09

講師の高田 秀重さん

講師の高田 秀重さん

会場の様子

会場の様子

原田副理事長より3R活動リーフレットを紹介

原田副理事長より
3R活動リーフレットを紹介

東都生協は2019年6月29日、さんぼんすぎセンターに東京農工大学 農学部環境資源科学科教授の高田秀重さんをお招きして「海や川を汚染するマイクロプラスチック」をテーマに学習会を行いました。


学習会では、マイクロプラスチックの問題点や、人への影響、プラスチックによる汚染を低減するために必要な課題や対策などを、分かりやすくお話いただきました。以下は講演の要旨です。


マイクロプラスチックの問題点は?

マイクロプラスチックは、直径5mm以下のプラスチックの微細な粒子です。プラスチック製品の破片や化学繊維などが廃棄物処理されず川を通じて海に流出し、波や紫外線により壊れて細かくなりマイクロプラスチックになります。


また、マイクロプラスチックには、プラスチック製品に含まれる有害物質や、海洋に溶け出している有害物質を吸着することが分かっており、これを魚や海鳥がエサと間違えて食べてしまうことなどによる生態系への影響が心配されています。


海鳥、魚、貝、ウミガメ、クジラなど200種以上の海洋生物がプラスチックを食べてしまっていることが分かっています。タイでは、クジラの胃の中から80枚ものレジ袋が見つかった事例もあるそうです。


何も手を打たなければ、海に流入するプラスチックの量は、20年後10倍に増加する

海洋のマイクロプラスチックは、除去することができません。しかし、何も手を打たなければ、海に流入するプラスチックの量は、20年後10倍に増加し、海洋プラスチック汚染はさらに深刻化します。


わたしたちにできること

マイクロプラスチック問題対策のために私たちにできることとして高田さんは「ごみのポイ捨てをしない。させない。レジ袋、ペットボトル飲料、ストロー、使い捨て弁当箱、個包装のお菓子、液体せっけん、ポケットティッシュなど、特に使い捨てのものの使用をできるだけ使わない。断る。また、私たちの意識啓発や行動と併せて、国にプラスチックごみを減らすための法規制や、生産・流通の枠組み作りをつくるように働きかけることも必要」と話しました。


最後に、原田副理事長より、2019年7月1日より配付する東都生協の3R活動リーフレット「みんなですすめる環境にやさしいくらし」を紹介しました。リーフレット「みんなですすめる環境にやさしいくらし」はこちらをご覧ください。

参加者の声
・プラごみについては、今までも気を付けているつもりでしたが、世間にはまだまだ私の知らないプラごみ削減の方策があるのだと知りました。これからも気を付けて生活していこうと思います。

・昨年からぐっと身近になってきた「マイクロプラスチック問題」ですが今日の学習会に参加してより恐怖を感じました。

"きちんとリサイクルすれば大丈夫!" と思ってきましたが、今日からはリデュースに意識を切り替えて生活しようと思いました。自分はもちろんですが子どもたちにも伝えていこうと思います。

・プラスチック製品を減らすということは、難しい部分もあるが皆が少しづつでも気を付けていけば減らせるし、そのようにしないと人間の生命に危機がくることを感じました。

・プラスチックによる海洋汚染はすでに手遅れの状態です。日本の取り組みが世界から遅れているのはとても残念です。人々のモラルの問題も大切だが国が拡大生産者責任を基にした規制を法制化することが求められると思う。

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