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歩きながら歴史と平和を学ぶ
機関誌 『東都生協だより』 2006年12月号より
動物慰霊碑に折り鶴を捧げます |
2006年9月30日、東都生協の平和委員会主催で「上野公園親子スタディーツアー」を開催し、組合員15組51人が参加しました。
最初に「哀しみの東京大空襲慰霊碑」と、被爆時の炎が封じ込められた「広島・長崎の火」の前で平和委員から説明がありました。
その後、上野動物園まで歩き、動物のスタンプラリーを織り交ぜながら、人間以外の生き物も戦禍を被ってきたことを学びました。
親子で「戦争」を知る良い機会になり、次回の企画への要望も多く聞かれました。
大切な資源は無駄にしません!
産直産地・(農)和郷園が実践する循環型農業を視察しました
野菜くずと牛ふんを |
畑の土壌分析をした上で |
2006年9月28日、東都生協の環境委員会主催で千葉県の産直産地・(農)和郷園への産地交流訪問を実施しました。
(農)和郷園では自然循環型農業に取り組んでいます。供給で届ける野菜を箱にセットしている「東都生協産直青果セットセンター」から出る野菜くずも畑の堆肥にしていると聞き、今回の企画となりました。産地のリサイクルセンターでは、畑や東都生協などから運び込まれる野菜くずと、近隣の畜産農家からの牛ふんを利用して、土づくりに必要な堆肥と活性水を作っています。
国の研究事業にも協力し、東京大学などとバイオマスプラントを作り、野菜くずや牛ふんで自動車の燃料となるバイオガス作りや発電の研究にも取り組んでいます。
参加者18人の中には野菜作りや堆肥作りをしている組合員も多く、伊藤忠昭さんと横溝太郎さんの説明を熱心に聞き、質問がたくさん出ていました。この堆肥を使っている畑も見学して、帰途に就きました。
野菜くずはごみとして燃やすとCO₂が発生し、地球温暖化の原因となりますが、堆肥にすると土や野菜の元気の素になります。
往復のバスの中では情報交換もできて、大切な資源の活用を学べた一日でした。
1億円の重さを体験
日本銀行本店の学習・見学会を開催
日本銀行本店前で参加者一同 |
東都生協のくらし委員会は2006年9月14日、日本銀行本店(中央区日本橋)の学習・見学会を開催しました。
93人の申し込みがあり、抽選で 26人が参加しました。参加した組合員からは「今までにない企画でとても楽しみにしていました」との声が。
大学生団体、他団体と一緒に、最初に巨大なスクリーンを使ってのビデオ説明で、物価、金融の安定を図り、健全な国民経済を維持していくなど、政府から独立した銀行である日銀の役割を確認。
模擬紙幣の1億円パック(10kg)の感触を味わったあとは、日銀の広報担当者の説明で、本館八角形ドームから地下金庫まで見学しました。
お札の一生は? (トイレットペーパーになるお札も)、金融システムが崩壊し銀行がなくなったとしたら? など日銀の役割を再認識しながら、インフレ、デフレの要因、政策、消費者にどのように影響してくるかなど、くらしに関わる経済を考えるきっかけとなりました。
食と農通信 「これが旬。さつまいも!」
組合員活動情報紙 『ワォ』 2006年8月-(2)号より
料理例 ★ つまいもの茶きんしぼり 甘くておいしい!
1. さつまいも(400g)は皮をむき、2cmの厚さに輪切りにして水に漬ける。
2. 軟らかくゆでて、熱いうちにうらごしし、砂糖大さじ2とレーズン(20g)を加える。
3. ラップを用意し、(2)を丸めて上部をギュッと搾る。
9月1回企画「さつまいも」107
お薦め
ぜひご注文ください!
情勢学習会 〜食と農を巡る情勢について〜
食を農に近づけるために、今組合員にできることを考える
2006年6月9日、東都生協は宮村 光重氏(東都生協顧問 日本女子大学名誉教授)を講師に食と農を巡る情勢についての学習会を開催し、組合員11人が参加しました。
今の日本では、他の支出の必要から、食料支出を抑えようとし、安価なもの=輸入食料が増えているという家庭の実態があります。食べるものにお金をかけない世帯が増加し、少子高齢化もあって、食料消費そのものが下がっています。しかも、輸入食料は増加しているため、食料自給率はカロリーベースで40パーセントまで下がっています。
収入を確保できないため、農家では深刻な後継者不足が進んでいます。今の農業従事者は半数以上が65歳以上で、農家が減ると田畑が荒れていき、数年後日本の農業はなくなるかもしれません。
「今までは、農を食に近づけようとしていたが、それが逆に農と食の分離を生む結果になってしまった。これからは食を農に近づけることを考え、産地交流訪問をしたり調理の方法を考えたり、今私たちができることを考え、活動を広げていく必要がある」と話しました。
第3回東都生協 平和のつどいを開催
映画や展示を通じて、あらためて平和の尊さ、命の大切さを考えました
展示コーナー |
映画の上映を待つ人たち |
2006年8月25日、なかのZERO小ホールで第3回東都生協平和のつどいを開催し、長編アニメ「ガラスのうさぎ」の上映と「平和に関する展示」が行われました。
夏休みも残り少なくなった一日、大ぜいの親子でにぎわいました。2回の上映会の参加者はおとな267人、子ども242人。また展示のみの参加者もありました。
昨年に引き続き、"平和のたねはみんなのハートにある!"をテーマに、展示コーナーでは参加者が平和へのメッセージを書いて大きなハートを作り上げたり、子どもたちは映画の感想をうさぎのイラストに書きました。
参加した人たちは、映画や東京大空襲を中心とした展示を見て、平和の尊さ、命の大切さを考える一日になったのではないでしょうか。映画の感想から
とにかく感動しました。戦争の悲しみが改めて感じられました。戦争の時代の人が生きてくれたから私が今、ここにいるのだと思います(10歳)
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人がいっぱい死んだところがこ分かった。せんそうはこわい。いやだ(6歳)
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とし子がかわいそうだと思った(4歳)
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なんでせんそうがおこったのか。ばくだんがおちたときかなしかったです(6歳)
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人の命のおもみを感じました。もうむかしみたいにせんそうがおきないように協力したいです。平和を大切にします(10歳)
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とし子のかぞくが兄ちゃんしかいなくてかわいそうでした(7歳)
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とても感動しました。とし子はどんなつらいことでものりこえて家族のために生きてすごかったです(9歳)
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大くうしゅうですごいこわかった(5歳)
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人が死ぬということは、同時に、他の人も悲しんでしまうというのが悲しかった。お兄さんが帰ってきてよかったです(13歳)
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家族がいなくなってもくじけずに生きて行くということが分かった(9歳)
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せんそうがおきておかあさんおとうさんをなくしてかわいそうだった(7歳)
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とし子がすごくかわいそうでした。戦争はもう2度としてはいけない事だと思いました。命はすごく大切なものだなと思いました(9歳)
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展示コーナー
参加者からは、「戦争の悲惨さを風化させてはならない」「もっと若い人たちにも知ってもらいたい」「子どもたちにも分かりやすく伝えてほしい」など多くの感想をいただきました。
東都生協平和のつどい実行委員会と平和委員会のパネル展示は東京大空襲の紙芝居(絵画)や写真、さまざまなデータなどが紹介され、参加者は熱心に説明を聞いていました。
戦争に関する絵本や写真集、雑誌などを展示。手にとって熱心に読んでいる参加者が大勢いました。
東都生協のグループ「パッチワーク三本杉」の作品や「麦藁帽子」の朗読劇公演の様子が写真で展示され、活動が紹介されました。
忘れない ヒロシマ・ナガサキ
戦争や平和について考え、伝えていくために、組合員の代表を広島と長崎に派遣
原爆ドームは崩壊を防ぐ |
全国の生協が集まって |
東都生協では、戦争や平和について考え、見たもの・聞いたものを周囲の人に伝えてもらえるように、例年、原爆投下日に合わせ、組合員から集めた平和募金を利用して、組合員の代表を広島と長崎に派遣しています。
ヒロシマ平和代表団の5人は2006年8月5日~7日、ナガサキ平和代表団の6人は8月7日~9日のそれぞれ3日間活動しました。
現地では、日本生協連主催の「虹のひろば」で全国各地の他の生協と交流をし、被爆者の方の体験を伺い、爆心地周辺の記念碑や遺跡のフィールドワークを行いました。
平和記念式典に参列し、原爆資料館での展示物を見たり、碑巡りガイドさんのお話を聴いたりしながら、未だ被爆の痕跡が残る街を歩いた参加者は、当時の人びとの計り知れない思いや、自分が今生活している状況の「有り難さ」で頭の中がいっぱいになった様子でした。
終戦61年を経て、当時を知る人びとが鬼籍に入りつつある今、被爆体験を語るのが苦痛で避けてい たという人も、風化を恐れて徐々に語り始めています。
限られた人数の代表団ではありますが、現地を直接訪れ、見聞して、伝えていくことの大切さを実感した企画でした。
世界の子どもたちが平和でありますように
世界の貧困と紛争地域の子どもたちが直面する問題について学習
1年間でビタミンA2錠(5円) |
2006年8月2日、平和委員会主催のユニセフハウス見学会に親子47人が参加しました。
最初にビデオで世界の貧困、紛争地域の子どもたちの様子とユニセフの活動を見学。その後、展示スペースで説明を受けました。
世界で学校に通っていない子どもは約1億2千万人、過酷な児童労働に就いている子どもは、約2億5千万人いると推測されています。
発展途上国では、栄養不良や病気で5歳未満に死亡する子は約 1,100万人で、健康な子として生まれ育つには、母親の栄養状態がよく、字が読めて保健衛生の知識があるかが、大きく関わります。
しかしながら世界では、水くみや家の手伝いで学校に行けない女の子が多くいます。女子への教育はのちに女性の社会参加を促進し、母親になった時に、生まれてくる子を健康に育てることを可能にすることができるとのことでした。
ユニセフハウス(品川駅徒歩7分)は個人でも見学できます。足を運んでみてはいかがでしょうか。