活動・事業計画

2019年度 わたしたちが目指すもの

2019年度は、消費税率引き上げや自由貿易の動き(2018年12月30日 TPP11発効、2019年2月1日 日欧EPA 発効)、くらしに直結する法改正(主要農作物種子法廃止、水道法改正など)、ゲノム編集技術を利用して得られた食品などの食品衛生上の取り扱いの最終判断など、私たちの「いのちとくらし」に大きな影響を及ぼすさまざまな変化の年となります。一方で、SDGs(持続可能な開発目標)の取り組みが世界的に広がり、2018年12月に国連総会で「小農と農村で働く人々の権利に関する国連宣言(小農の権利宣言)」(世界の食料生産の8割を占める小規模・家族農業の価値を評価し、持続可能な社会への役割を明確にした)が可決され、「国連 家族農業の10年(2019-2028)」がスタートします。

また、時期も重なり2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて、オーガニックや有機JAS、GAP(農業生産工程管理)やアニマルウェルフェア(快適性に配慮した家畜の飼養管理:動物福祉)への関心も高まっています。東都生協は、第9次中期計画延長プラン2年間の1年目となりますが、社会情勢や環境が大きく変わろうとする中で、改めて東都生協の基本理念(「産直」「協同」「民主」~いのちとくらしを守るために~)と「食の未来づくり運動」を基軸に行動することが必要です。食と農の距離を近づけ、食育の推進につながる「産地・メーカー交流訪問2万人運動」、持続可能な活動を実現するための活動参加のし易さの追求と活動を担うリーダー育成も含め、既にSDGsを体現している東都生協の事業と活動を更に強めていくことで、自分たちだけではなく、子どもたちに残す未来を考え、私たちの選択により私たちの求める社会づくりが求められています。そのためにも組合員、職員、取引先が協働して、仲間づくり、利用結集、さまざまな活動への参加・参画とコミュニケーションづくりを意識して進め「食の未来づくり運動」を大きく広げていきましょう。そして、子どもたちに自信を持って手渡せる社会づくりを目指しましょう。

※ 持続可能な開発目標( SDGs)とは、貧困問題、エネルギー、気候変動など、世界が抱える問題を解決し、持続可能な社会をつくるために世界各国が合意した17の目標と169のターゲットから構成され、2015年9月の国連で採択されました。
地球上の誰一人として取り残さないという理念を掲げています。

Ⅰ.組合員活動

〈目指すこと〉

  1. ◇東都とつながる みんなでつながる

ひとりの力ではできることが限られますが、みんなが集まれば知恵を寄せ合い共に考え行動し、くらしの問題を解決する大きな力が生まれます。東都生協を通じてさまざまな人と知り合い、生産者やその他の活動団体、行政や学校、地域コミュニティーなどと連携し、さらにその輪を広げることによって、よりよいくらしを目指しましょう。

〈取り組むこと〉

  1. 1.ひとりで、みんなで、できることを考えよう
    1. (1)わたしが学び、伝えます
    2. (2)みんなで集まり、学び合います
    3. (3)仲間を増やします
  2. 2.いのちをつなぐ大切な食べ物を未来につなげよう
    1. (1)産地・メーカーとの交流で産地直結を実感します
    2. (2)商品の良さを知り、利用を増やします
    3. (3)食の大切さを学び、次世代につなげます
  3. 3.一人ひとりの力を合わせ、いのちとくらしを守ろう
    1. (1)環境にやさしいくらしをすすめます
    2. (2)みんなで助け合えるつながりを広げます
    3. (3)平和な社会を持続するために考え行動します
    4. (4)くらしの問題に目を向け学び合います

Ⅱ.事業経営

1.利用基盤の強化

  1. (1)組合員との接点を大切にして、安定した利用につなげます
    1. ①商品優位性・利用組合員の声を中心に訴求を強化し、新規加入者の定着率向上に取り組みます。
    2. ②組合員と連携し、新規組合員を増やす取り組みを推進します。
    3. ③利用を休止する組合員の問題解決に努めます。
    4. ④登録商品の利用促進を進めます。
    5. ⑤新規組合員の受け入れ体制を整え、組合員の要望に応えます。
    6. ⑥スマートフォン(スマ注)やインターネット注文の登録促進を行います。
    7. ⑦組合員の利用動態分析に基づく、情報提供と利用普及を進めます。
  2. (2)共同購入の仕組みを強化します
    1. ①地域や住宅環境に対応した供給方法を検討します。
    2. ②法人施設が利用しやすい仕組みづくりを進めます。
    3. ③配送センターの再編を進め、事業の効率化を進めます。
  3. (3)組合員の期待に応える業務品質向上を進めます
    1. ①配達品質と職員対応力を向上させていきます。
    2. ②コールセンターと電話注文センターの業務品質と生産性の向上に努めます。
    3. ③業務に寄せられた組合員の声を分析し、業務改善を迅速に行います。

2.「食の未来づくり運動」の推進

  1. (1)次世代の子どもたちのために持続可能な社会づくりに貢献できるライフスタイル提案を進めます
    1. ①組合員が商品の利用を通して食の未来づくり運動を実感できる仕組みづくりに取り組みます。
    2. ②商品の背景にある生産の現状・価値について、分かりやすく共感しやすい表現で発信します。
    3. ③組合員と生産者が互いを理解し、共存できる関係づくりを進めます。
    4. ④内外に向けた広報を通じて、東都生協の「食の未来づくり運動」を広めます。
    5. ⑤商品の良さを実感できる場づくりを積極的に行い、参加の輪を広げます。
  2. (2)取引先と協働して、食の未来につながる事業と運動に取り組みます
    1. ①国内農畜産品の維持・発展につながる国産応援の商品づくりを進めます。
    2. ②次世代の産直を創造していく「新世代チャレンジプロジェクト」の活動を多くの生産者、組合員、職員に発信して食の未来づくり運動の輪を広げていきます。
    3. ③環境に配慮した循環型農畜水産業の取り組みを支援します。
    4. ④「食の未来づくりフェスタ」を産直協や共生会と協働して開催します。
    5. ⑤食と農を取り巻く環境変化への関心を高め、組合員への可視化と問題解決に取り組みます。
    6. ⑥組合員が農業を身近に感じる機会として、都市農業の多面的機能を学び、関わることを検討します。

3.東都生協ならではの産直の強化

  1. (1)農畜産物は品質とおいしさを追求するとともに、安定供給できる仕組みづくりを進めます
    1. ①産直産地との提携を強化し、産地の農畜産物を利用した産直オリジナル企画の開発を進め、持続的な関係づくりを構築します。
    2. ②安定供給を図るために産直政策や産地政策の見直しについての検討・協議を進めます。
    3. ③産地の現状を伝える情報を充実し、産直への関心・理解を深め、利用を高めます。
    4. ④産直産地が確信を持って生産し続けるためのサポート企画(グリーンサポート・フルーツサポート・東都みのりサポート)の見直しを図り、利用者を増やす活動に取り組みます。
    5. ⑤東都生協の「産直」を実感できる産地交流企画に取り組みます。

4.商品の充実で利用の向上

  1. (1)商品の安全・安心と信頼を高めます
    1. ①東都生協商品の差別性や取り扱い条件などを商品案内などの媒体にて積極的に伝えます。
    2. ②ネオニコチノイド系農薬3剤について、一部品目から排除に向けた取り組みを始めます。
    3. ③東都生協品質管理システムによる新商品供給前点検の運用と日常的な商品管理を強化して商品の品質水準を高めます。
    4. ④残留放射性物質の検査と検査結果の情報公開を継続します。
    5. ⑤取引先と連動した畜産飼料のGMO(遺伝子組換え作物)検査を継続します。
    6. ⑥食に関わる新たなリスク情報などを注視し、必要な対応を迅速に行います。
  2. (2)商品検査を継続し安全性の検証を行います
    1. ①安定的・継続的な商品検査体制を維持するために、残留農薬検査(理化学検査)ならびに微生物検査の一部については、外部検査機関への委託を拡大します。
    2. ②残留放射能検査については商品検査室における自主検査を継続します。
  3. (3)組合員の豊かなくらしに貢献できる商品の提供で組合員満足の向上を図ります
    1. ①「ひとこえ生協」や商品モニター活動、茶話会などで寄せられるさまざまな声について、業務に反映させます。
    2. ②組合員が参加・参画する商品活動の在り方について検討します。
    3. ③職員への学習や商品情報の提供により、組合員のくらしに役立つ商品提案に努めます。
  4. (4)独自性を明確にした商品を充実させます
    1. ①「わたしのこだわり」商品の品ぞろえを充実させ、定期的な見直し活動で組合員要望に合ったリニューアル(仕様変更など)を推進します。
    2. ②「東都ナチュラル」を通してオーガニックライフを求める組合員の声に応えます。
    3. ③商品利用を通した環境にやさしいライフスタイル提案を推進します。
    4. ④産直農畜産物や「わたしのこだわり」商品など東都生協商品のこだわりを内外に発信し、共感を広めます。
  5. (5)商品構成を見直し、くらしの変化に対応した新たな商品の開発や利用提案を進めます
    1. ①組合員ニーズに合致した「わたしのこだわり」商品の充実に努めます。
    2. ②商品モニター活動では、「わたしのこだわり」商品への組合員評価や組合員のくらしを知るためのアンケートを実施し、商品企画に反映します。
    3. ③ヘルシー・おいしいをコンセプトにした商品の充実を進めます。
    4. ④忙しい組合員のニーズに対応した食材キット商品や冷凍食品の充実に努めます。
    5. ⑤シニア、ベビー、アレルギーなど、くらしの変化に対応した分野での企画を推進します。
    6. ⑥季節感、旬のおいしさを意識した利用提案に努めます。
    7. ⑦素材を大切にした手軽な料理提案に努めます。
  6. (6)商品案内の品質向上に努めます
    1. ①見やすい記載と表示や掲載場所を固定化し、探しやすく選びやすい商品案内作成に努めます。
    2. ②商品の背景にある生産状況や取り組みのこだわりを分かりやすく伝え、商品価値の発信に努めます。
    3. ③商品案内に対する組合員の声の掲載を増やし、商品利用に役立つ紙面構成に努めます。

5.地域への貢献や組合員の願いを実現する弁当配食事業の展開

  1. (1)誰もが安心して利用しやすい配食事業サービスを提供します
    1. ①産直原料や東都生協で取り扱う食材などを使ったメニューを増やします。
    2. ②より安心して利用できるようにお届け方法や注文のルールなどの改善を進めます。
    3. ③夕食宅配以外に共同購入商品や生活支援サービスなどの促進に取り組みます。
    4. ④見守りやコミュニケーションを充実させた配食事業に取り組みます。
  2. (2)黒字体質を築くために損益改善に取り組みます
    1. ①弁当配食事業の継続基準に基づき、事業存続の検証を行います。
    2. ②配送センターとの管理を統合し、業務効率の改善を進めます。
    3. ③配送担い手の労働環境・委託条件などを見直し、安定した配送体制の構築を図ります。
    4. ④共同購入利用者の仲間づくりとも連携し、利用者を増やします。
    5. ⑤配食エリアの拡大を進めます。

6.組合員のくらしに役立つ共済事業

  1. (1)組合員のくらしに寄り添い「ありがとう」につながる取り組みを推進します
    1. ①共済の認知度を高める取り組みを工夫しながら進めます。
    2. ②加入者へのお役立ちを一番に取り組みます。
  2. (2)共済推進のレベル向上に取り組み、組合員の安心につながる共済事業を目指します
    1. ①共済推進専任職員を配置し、地域との連携を強化します。
    2. ②業務の品質と専門性を高める教育に取り組みます。

7.組合員のくらしに応えるサービスの提供

  1. (1)生活支援事業(ア・ラ・タスカル)をさらに成長させます
    1. ①利用者の満足度向上に努め、リピート率アップによる利用人数増加を目指します。
    2. ②組合員の声を聞き、サービスメニュー提案や情報発信、調査研究を進めます。
    3. ③委託先との技術交流や勉強会などを通じ、技術力・対応力を向上させます。
  2. (2)組合員の信頼に応える生活文化事業のサービスを進めます
    1. ①斡旋先との連携について点検を強化し、業務品質向上を図ります。
    2. ②組合員のくらしのニーズを捉え、新規サービスの提案を進めます。
    3. ③各サービスにおける損益構造の点検・見直しを進め、収益性向上を目指します。

Ⅲ.組織運営

1.事業協力・共同活動の推進

  1. (1)東京南部生協との組織合同に向けた論議を進めます
    1. ○両生協の20年に及ぶ事業協力関係の到達点に立って、東京南部生協の事業(共同購入事業・共済事業)を譲り受けることを視野に入れた検討を行います。
  2. (2)リサイクル洗びんセンターへの支援を継続します
    1. ①リサイクル洗びんセンターの活動を引き続き支援します。
    2. ②社会福祉法人きょうされん(リサイクル洗びんセンターの運営主体)と、昭島倉庫(旧昭島センター)の活用方法について協議します。

2.業務環境の整備とマネジメントの向上

  1. (1)マネジメント力を強化し、組合員に寄り添う確実な日常業務を推進します
    1. ①「信頼」「協働」「学び・挑戦」の行動指針に即した職場風土づくりを推進します。
    2. ②職員階層に応じた教育研修を充実させ、人材育成・活用を推進します。
    3. ③日常業務を確実に進めるため、業務マニュアルや内部ルールの見直し整備に取り組みます。
  2. (2)より実践的な危機管理体制の強化に取り組みます
    1. ①大規模災害対策書に基づく、より実践的な訓練に取り組みます。
    2. ②行政や日本生協連、他生協などと連動し、情報交換や訓練に参加していきます。
  3. (3)くらしの変化に対応可能な事業基盤の整備に取り組みます
    1. ①基幹システム刷新と関連する事業システム整備を推進し、新基幹システムを稼働していきます。
    2. ②業務効率化に必要となる総合受注システムの改修や商品管理システムを整備します。
  4. (4)労働安全衛生の取り組みを強化して就労環境を改善します
    1. ○労働安全衛生委員会および産業医と連携して、就労環境の改善と整備を進めます。

3.働き方の整備と生産性の向上

  1. (1)人事諸制度の導入と人材育成、人材活用を進め、組織の活性化を図ります
    1. ①管理職を対象にした評価制度の導入と関連する制度や規程の見直しを進めます。
    2. ②専門職採用と他組織への出向を検討し、人材育成と組織活性化を進めます。
    3. ③後進育成を前提にした職員の人材育成、適材配置とジョブローテーションを推進します。
    4. ④労働諸条件の見直しに取り組み、盤石な経営基盤づくりを目指します。
    5. ⑤非正規職員の採用活動を強化し、労働力構成の転換を目指します。

4.男女平等参画の推進

  1. (1)第5期(2017年4月~2020年3月) の男女平等参画推進活動に取り組みます
  2. (2)多様な働き方を可能にする職場環境の整備やワークライフバランスを推進します

5.地域社会づくりと社会貢献

  1. (1)「福祉政策2025」推進計画に基づいた地域社会づくりに取り組みます
    1. ①他生協・地域で活動しているさまざまな団体・自治体と連携・協働した取り組みを継続していきます。
    2. ②組合員が地域社会づくりに参加・参画する支援を進めます。
    3. ③既存施設を活用した居場所づくりを進めます。
    4. ④地域を基盤とする見守り活動に積極的に取り組みます。
    5. ⑤福祉・助け合い活動を引き続き推進し、活動のさらなる広がりを目指します。
    6. ⑥貧困問題に取り組む活動や子どもの食生活を応援する活動を支援していきます。
  2. (2)環境・エネルギーの取り組みを進めます
    1. ①限りある資源を大切に使用する取り組みを組合員と共に進めます。
    2. ②「生協の2030年に向けた温室効果ガス削減計画」を策定します。
    3. ③環境に関する課題について学び、地球温暖化、エネルギー問題などについて理解を深めます。
    4. ④事業活動で排出する廃棄物の発生抑制に向けた取り組みを継続します。事業活動で使用するエネルギーの中で構成比の高い電力・車両燃料の使用量削減を中心とした温暖化対策を継続します。
    5. ⑤SDGs(持続可能な開発目標)や、脱原発と再生可能エネルギーへの転換など、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めます。
  3. (3)平和の取り組みを進めます
    1. ①平和の大切さを次世代へ継承する活動に取り組みます。
    2. ②「ヒロシマ・ナガサキの被爆者が訴える核兵器廃絶国際署名」に取り組みます。
  4. (4)支援活動に取り組みます
    1. ①災害支援に関しては、諸団体と連携して取り組みます。
    2. ②「食の未来づくり」につながる支援活動に引き続き取り組みます。

6.第9次中期計画延長プランの推進

  1. ○ 事業成長と構図改革の取り組みを年度の活動・事業計画に落とし込んで実践します。

7.公認会計士による監査

  1. ○ 公認会計士を選任し、会計監査を受けていきます。

8.常勤監事の設置

  1. ○ 常勤監事の設置について、具体的な条件整備などの検討を進めます。

9.総代定数の変更

  1. ○ 社会構造の変化などにより、選出が困難となっている総代の定数削減を検討します。