活動・事業計画

2025年度 私たちが目指すこと

持続可能な社会を次世代につなげる、産直の未来づくり

東都生協の理念「産直」「協同」「民主」には、産直運動の推進、消費者運動への積極的参加、民主的運営が具体的な行動として示されています。2025年度は、社会の変化に柔軟に対応し、時代に合わせて進化できる組織としてさまざまな課題解決に主体的に取り組み、2030年ビジョンの実現につながる事業と活動を活性化させます。東都生協の原点「いのちとくらしを守る」を大切に、組合員、産地・メーカー、職員、地域の方々などとの協同で、いまと未来に応える、これまでの枠にとらわれないチャレンジを進めましょう。

(1)持続可能な事業経営

供給高の前年伸長を実現するために、利用人数や1人当たり利用高を伸ばす取り組みを積極的に行います。また、事業剰余金、経常剰余金を段階的に増やしていくための構造改革、費用対効果に注視した業務実践、コスト削減意識の醸成など、社会の変化に合わせた柔軟な対応を進めていきます。

(2)食料生産と安定供給

異常気象や温暖化による栽培適地の変化に対して、持続可能な農畜水産業を実践する産地との協議を前提に、組合員への安定供給が可能な産地リレーを模索します。また、課題となる需給調整や労働力不足に対する課題解決に向けて、東都生協産直生産者団体協議会や主力産地と取り組みを具体化していきます。一方で、すぐにでも行動できる課題に関しては、実践していきます。

(3)地域密着型の事業と活動

生活協同組合として組合員が暮らす地域への貢献を意識し、組合員活動と他の協同組合との連携や他団体との協同も模索しながら、これまでの枠にとらわれないチャレンジを進めます。2025年度は、2025国際協同組合年、被爆・戦後80年、東日本大震災15年も意識しながら、豊かなくらしと地域社会をテーマに、平和、環境、福祉、食と農、くらしの取り組みを進め、2030年ビジョンの実現につながる活動を活性化させます。

(4)情報でつながるネットワーク構築

組合員活動の仕組みが変更され、地域を超えた情報発信が可能となりました。また、有職人口も増える中でのコミュニケーションツールはSNSの比重が高まっています。これまでのWeb活用に加え、使いやすいアプリを効果的に活用して東都生協と組合員とのつながりを深めます。

(5)人財育成と働きやすい職場づくり

労働力不足を前提に業務構造の組み立てを見直し、役割・課題の明確化や働く環境を整備し、多様で柔軟な働き方やマルチで業務に取り組む人財の育成を追求します。職員一人ひとりのスキルや研修状況などを一元管理することで、評価の見える化と職員のモチベーション向上に努めた人財づくりに取り組みます。

  1. 私たちの行動で食と農の未来をつくりましょう

    1. (1)新組合員を増やし、みんなの商品利用を増やします。

      <例えば>

      • 仲間づくりボランティアやとーとちょいボラの活動を活性化する。
      • 地域で新規組合員を対象に東都生協の良さを実感する企画を開催する。
      • 組合員を限定した利用継続につながる企画を開催する。
      • 組合員の暮らしに適した保障を提案する。
      • 弁当配食でくらしに貢献できるサービスを提供する。
      • 多様な組合員に向けた商品や利用の満足度を向上させる。
      • サービス事業を身近に感じてもらい、利用につなげる取り組みを推進する。
    2. (2)組合員の声に応える商品づくりを進めます。

      <例えば>

      • 組合員の声が生かされる商品づくりの場を提供する。
      • 組合員と産地・メーカーが一緒に参加する商品づくりを進める。
      • 商品委員会での商品の利用普及を推進する。
      • くらしに役立つ多彩な情報を、柔軟な思考と独自性でアレンジした発信を行う。
      • Web注文への機能改善と商品訴求力充実のためのコンテンツを作る。
      • Web注文向けのプロモーション強化で「とうとねっと」内での新しい売り場を作る。
    3. (3)産直への信頼を強める活動を積極的に実施します。

      <例えば>

      • 産地との交流を多様な方法で旺盛に実施する。
      • 産地・メーカーとの交流に組合員は年1回以上の参加を目指す。
      • 食と農の感動体験を提供する。
      • 関係人口(※注釈は文章内ではなく別にリンク先で見せる。注釈テキスト→ 関係人口:移住した「定住人口」でもなく、観光に来た「交流人口」でもない、地域と多様に関わる人々を指す。人口減少や高齢化に悩む地域における地域づくりの担い手として期待されている。)を意識したアグリツーリズム[※注釈テキスト→ アグリツーリズム:グリーン・ツーリズムとほぼ同義。「緑豊かな農村地域において、その自然、文化、人々との交流を楽しむ、滞在型の余暇活動」(農林水産省による定義)]を実現する。
      • これからの東都生協産直を想定し、主要産地との共同プロジェクトに着手する。
    4. (4)組合員活動の輪を広げ、活き活きと活動します。

      <例えば>

      • 商品を真ん中に子育て世代の組合員に活動の愉しさを伝達。
      • 試食イベント車利用の試食会を開催。
      • 家族で参加しやすい産地・メーカー交流訪問を実施。
      • 週末開催、オンライン開催、誰もが参加できるイベントを開催。
      • 自宅で好きな時間に参加できる学習機会を提供(東都生協「食」の学校)。
    5. (5)安心して、心豊かに暮らせる社会を目指します。

      <例えば>

      • 2030年ビジョンの実現に向けた実践を推進する。
      • 組合員が一人で活動することも応援しながら、つながる機会も提供する。
      • 商品を真ん中に子育て世代の組合員に活動の楽しさを伝える。
      • 「ポータルアプリ」(※注釈テキスト→ ポータルアプリ:「ポータル」は「玄関」の意。事業者が提供する複数のサービスや情報にアクセスできるアプリケーション。)の機能を充実させる。
      • オンラインでの交流会や学習会を開催する。
      • 自宅で好きな時間に参加できる学習機会を提供する。
      • いま、組合員が知りたい情報、身近な課題を正しく知り、必要な行動を考える機会をつくる。
  2. 安心して、心豊かに暮らせる社会を目指しましょう

    1. (1)国際協同組合年に際し、協同組合としての力を結集します。

      <例えば>

      • 他団体と連携し、国際協同組合年の周知と学習を推進する。
      • 持続可能な生産と消費のため、食料や農業問題に取り組む。
      • JA東京中央との連携で身近な農体験と都市農業の学習を充実させる。
    2. (2)被爆・戦後80年、平和の大切さを次世代にしっかりとつなげます。

      <例えば>

      • 核兵器廃絶に向けて東友会や日本生協連、東京都生協連と共に行動する。
      • 日本生協連・東京都生協連と一緒に平和活動を進める。
      • 組合員一人ひとりが平和を考える機会を提供する。
      • 組合員一人ひとりの平和への思いを大切にカタチにする。
    3. (3)自然災害、環境問題などの身近な問題と向き合い行動します。

      <例えば>

      • 東都生協災害ボランティア(※注釈テキスト→ 東都生協災害ボランティア:災害時の実際のボランティア活動だけでなく、防災・減災の学びの場としても機能。東都生協の組合員、役職員が登録。登録期間は1年の更新制。)への登録を呼びかけ、学習の機会を提供する。
      • きょうされん、リサイクル洗びんセンターの取り組みをより深く知り、3R活動を推進する。
      • 2026年は東日本大震災から15年の節目。被災地の真の復興に寄り添う。
      • 持続可能な環境と社会を目指し、CO2削減など具体的に取り組む。
    4. (4)地域の人々と一緒に、社会福祉を考え、力になります。

      <例えば>

      • 多様な人が安心して過ごせる地域づくりを推進する。
      • 身近な地域での助け合いの輪を広げ、居場所づくりに取り組む。
      • 供給時や夕食宅配事業での見守りを継続する。
      • 地域でフードドライブの活動を広げる。
      • 2030年を見据えた新たな福祉政策を策定する。
  3. 持続可能な組織づくりを進めましょう

    1. (1)誰でも愉しく参加できる組合員活動を目指します。

      <例えば>

      • 組合員活動の仕組みを安定軌道に乗せる。
      • アプリの活用で誰もが簡単に組合員活動に参加できる場を提供する。
      • 組合員の願いを実現するため、組合員活動をリードする担い手を増やす。
    2. (2)事業構造を適正化し、事業損益を改善します。

      <例えば>

      • 共同購入事業における損益を改善する。
      • 供給未収金の発生を抑制する。
      • 外部団体との共同運営を進める。
      • 資金、資産、予算などの管理機能を強化する。
      • 規程、マニュアルを整備し、適切な経費管理を遂行する。
    3. (3)職員は組合員の信頼に応える行動に努めます。

      <例えば>

      • 組合員対応力を向上させる。
      • 車両事故やアルコールチェック検出を撲滅させる。
      • 4大お申し出(※注釈テキスト→ 4大お申し出:「約束不履行」「連絡不履行」「再度のお申し出」「供給対応・態度等」を指す。組合員の信頼を失うことがないよう、特に重視し担当者へ重点的に指導している項目)を削減する。
      • コンタクトセンターの業務水準を向上させる。
    4. (4)働く環境の整備を推進します。

      <例えば>

      • 職場風土・環境を改善する。
      • 業務フローの見直し、業務効率と生産性を向上させる。
      • システム関連の整備で業務環境と組織効率を向上させる。
      • 法令遵守を徹底する。
      • 制度改革や規程等の改正を進める。
    5. (5)物流の効率化を追求します。

      <例えば>

      • 物流コスト率を抑制する。
      • セットミスを削減する。
      • 物流センターのリスクを低減させる。
    6. (6)活動や事業を推進する人財育成に力を入れます。

      <例えば>

      • 職員のコンプライアンス、法令遵守に関する知識と行動力を強化する。
      • 管理職の労務管理、コミュニケーション力を向上させる。
      • 業務課題を遂行するための知識を蓄える教育研修を提供する。
      • 理事研修、地域コーディネーター研修を充実させる。
    7. (7) 第51回通常総代会で公認会計士八重洲監査法人を選任、会計監査を受けます。

以上