平和募金企画「みんなで聴こう被爆者の声、ともに創ろう『核なき世界』」を開催しました
日本原水爆被害者団体協議会・事務局長の濱住治郎さんが講演
日本原水爆被害者団体協議会 |
東都生協は2022年2月19日、平和募金企画「みんなで聴こう被爆者の声、ともに創ろう『核なき世界』」をオンラインで開催しました。親子を含め38人が参加しました。
今回は、日本原水爆被害者団体協議会・事務局長の濱住治郎さんをお招きしました。
濱住さんは、広島原爆により母親の胎内で被爆した胎内被爆者です。原爆で亡くなったお父様(享年49歳)の年になった時にご兄姉から聴いた当時のお話とまだ見ぬ父への思い、胎内被爆について伺いました。
「77年たった今も、被爆者の方々は原爆の残虐さと放射能による健康被害に今なお苦しめられ、核兵器がゼロになり、核兵器の恐怖から逃れるまで、安心して死ぬことはできない」と濱住さんは話します。
また濱住さんは「放射能は女性や子供に大きな影響を与え、母親の胎内で被爆したからといって、その被害を免れることはない」と語り、むしろ胎児だったからこそ、その無防備な若い細胞にとって放射線の影響が計り知れないことを知る機会となりました。
2021年1月22日に発効し核兵器禁止条約では、歴史上初めて国際法で核兵器を違法とし、核兵器のない世界に向けたスタートラインに立つことになりました。
濱住さんは、自身がニューヨーク行動で参加した核兵器不拡散条約(NPT)再検討会議をはじめ核兵器禁止条約、ヒバクシャ国際署名についても言及。
「核兵器が存在するということは、私たちが、家族が、愛する人が核兵器の被害に遭うということで、私たちが当事者になるということ」との濱住さんの言葉に、核の問題は過去のことでなく、現在のことであり未来のことでもあることを、参加者はあらためて感じました。
青い空を子どもたちのために、核兵器も戦争もない世界にしていくために、私たち一人ひとりが考える機会となりました。
後半のグループ交流では、「今回初めて被爆証言を聴いた」という小学生のお子さんからも感想や質問がありました。参加者は、子どもたちの中で思いがつながっていくことに願いを込めました。
*東都生協では1988年より、一般社団法人 東友会との交流を通じて、貴重な被爆証言を伺う活動を続けています。