みんなの活動:これまでの活動報告

「地域とつながって進めよう!~NPOや社会福祉協議会との協同を学ぶ~」学習会を開催しました。

少子・超高齢社会で私たちが果たすべき役割を学びました

2017.07.04

活動参加のきっかけにと参加した組合員も多くいました



講師の熊谷紀良さん


地域で身近に起きている問題をクイズ形式で振り返り、自分事として考えました

東都生協は2017年6月30日、東京都社会福祉協議会*1 、東京ボランティア・市民活動センター*2 統括主任の熊谷紀良氏を講師にお迎えし、NPOや社会福祉協議会などの地域の活動団体を知ることを通じて、地域とのつながりや協同の大切さを学ぶ学習会を開催しました。組合員と役職員35人が参加しました。[会場:東京都消費生活総合センター(飯田橋)]

老老介護*3、ひとり親世帯の子どもの食生活の乱れ、1人暮らし高齢者の社会的孤立、子どもの減少などによる空き家の増加――。熊谷氏は地域で起きている福祉の現状を具体的に紹介。

こうした問題を、誰にでも起こり得る身近な問題として考えていくことが、孤独・孤立化させない地域をつくっていく上で重要となることを学びました。

行政や地域包括支援センターなどの公的機関以外にも、地域の支え合い(地域福祉)を進める社会福祉協議会やボランティア・市民活動センターと共に地域の課題に取り組む担い手は、数多く存在しています。

生協はもちろん、民生委員・児童委員、自治会・町内会、農協、信用金庫、まちづくりセンター、学校、商店街、企業、病院などです。

熊谷氏は、それぞれがどのような役割や働きを果たしているのか、分かりやすく説明しました。

熊谷氏は、地域の中で広がる協同の取り組み事例を紹介しながら、これらの団体同士が相互を認識し、協同・役割分担することの重要性を指摘。

「見守りが必要な『気になる人』など地域の課題をより多く発見し、お互いに持っている強み(資源)を生かしてこそ、効果的・効率的に取り組みを進めていくことができる」と強調しました。

今回の学習会を通じて、東都生協のくらしの助け合いと協同の理念が「地域福祉」と共通していること、地域の多様な推進主体が互いに手を取り合い、地域課題と向き合う役割が求められていることへの理解を深めました。

併せて、「福祉」とは、「ふ」だんの「く」らしの「し」あわせのことであり、地域の人が共に地域の福祉について話し合っていくことなどを学びました。

少子・超高齢社会を生きる私たち自身が、地域とのつながりを意識しながら身近な問題を自分事としてとらえ、日々の暮らしを考えていく貴重な機会となりました。

<参加した組合員の声>
  • 一言でボランティア、支援といっても奥深く、でも一歩を踏み出す大切さを実感しました
  • 自分から行動することは民主主義の基本という考え方を新たにしました
  • おせっかいにならずに、必要な人の手伝いをする方法を考える機会になりました
  • 介護の問題は親だけでなく、自分自身にも切実と思っています。いざという時どうすればいいのか考えることができました。また、地域ともつながっていかなければと思いました
  • 困ったときに相談する(できる)場は、案外身近にあるものだということが分かりました


*1 東京都社会福祉協議会:
社会福祉に関わる課題の解決や、福祉サービスの向上などを目的として、広報・啓発や調査研究、講座・研修、ボランティア・市民活動の推進、権利擁護、福祉人材の確保、施策提言など、幅広い活動を行っている公共性の高い非営利の民間団体。福祉サービス提供事業者、福祉団体、行政組織、ボランティアグループ、NPOや市民活動団体、企業など、東京都内の福祉に関わる関係者の幅広いネットワークづくりを通して、誰もが暮らしやすい地域社会の実現を目指し活動しています。
東京都社会福祉協議会ホームページ(外部サイトにリンクします)

*2 東京ボランティア・市民活動センター(Tokyo Voluntary Action Center = TVAC):
幅広い領域のボランティア活動の推進・支援を目的として1981年に設立された民間団体。相談事業の他、情報誌「ネットワーク」の発行、人材育成・研修事業、調査・研究事業、ボランティア・市民活動の交流事業、助成事業などを行っています。
TVACホームページ(外部サイトにリンクします)

*3 老老介護:
高齢者が高齢者の介護をせざるを得ない状況のことで、介護する側が介護疲れで入院するなど共倒れする危険性や、時には殺人事件や心中・自殺にも至る例があり、21世紀以降は大きな社会問題となっています