みんなの活動:これまでの活動報告

第34回沖縄戦跡・基地巡り報告

~沖縄、そして日本の平和を考える~

2017.04.25

東都生協の参加者

東都生協の参加者

「糸数壕(*)」に入る前に説明を受けます

「糸数壕(*)」に入る前に
説明を受けます

糸数壕入り口

糸数壕入り口

2017年3月29日~31日、日本生活協同組合連合会、沖縄県生活協同組合連合会主催の「第34回沖縄戦跡・基地巡り」に平和募金の一部を活用し、東都生協から7人が参加しました。(全体で26生協175人が参加)

今回の目的は、在日米軍専用施設の約74%が集中する沖縄の現状と、住民を巻き込んだ沖縄戦の歴史について学び、平和について考えることでした。

初日の全体会では、コープおきなわ元副理事長・横田眞利子さんより「沖縄の歴史・沖縄戦・沖縄の基地」をテーマとする講演がありました。お話しは、1800年代の「武器のない島」琉球王国から始まり、戦後の基地の歴史や現状についてでした。

次に、沖縄県在住でソプラノ歌手・会沢芽美さんの、証言を基にした歌と語りの一人芝居で、沖縄で起こった地上戦の悲劇を聴きました。

その後、平良啓子さんに「沖縄戦の体験を聞く~対馬丸事件~」のお話しをしていただきました。平良さんは、米国潜水艦の魚雷により沈没した学童疎開船「対馬丸」の生存者で、沈没後6日間漂流し、無人島に流れ着いて一命を取り留めた体験について語られました。

2日目からは、3つのコース「基本コース」「親子コース」「辺野古・高江コース」に分かれ、地元のボランティアガイドさんの案内で、沖縄の戦跡や米軍基地などを見学しました。

基地の近くでは爆音を立てて発進していく戦闘機や、オスプレイなどの姿も目にしました。

参加者からは「国民一人一人が当事者意識を持つことが必要、沖縄だけの問題ではない」「報道や情報源が極端すぎる現状が、今の沖縄基地問題につながっている。もっと報道するべきだし、国民も関心を持つべきだ」との声がありました。

通常の観光では見ることのできない沖縄の実相に触れ、あらためて平和について考える2泊3日の旅となりました。

*糸数壕(アブチラガマ):
約270mの自然洞穴。沖縄戦の際、砲火を逃れ約200人の住民が避難。その後、南風原(はえばる)陸軍病院の約600人の患者も送り込まれた。米軍の攻撃も受け、悲惨を極めた地獄絵が展開された。