みんなの活動:これまでの活動報告

長崎県で西日本地区の産直産地9団体の視察交流を実施

「がまだすセット」を生産する(農)供給センター長崎など産直産地9団体と交流

2014.10.09

若手生産者が車座で熱く語り合いました

若手生産者が車座で熱く語り合いました

一つ一つ手作業で石を積んだ棚田

一つ一つ手作業で石を積んだ棚田

一番奥が諫早湾潮受堤防の水門

一番奥が諫早湾潮受堤防の水門

2014年7月3日~4日、長崎県南島原市で産直生産者団体協議会(東都生協と取り引きのある農産物生産者団体、農産物販売業者で構成)西日本地区の産直産地9団体と、東都生協組合員・職員が視察交流を行いました。

がまだす(「がんばる」の意)生産者と交流
同協議会の西日本地区会議・全体会では、まず(農)供給センター長崎が、東都生協の土づくり基金を活用した堆肥センターのこと、部会ごとに目ぞろえを実施していることなど、生産から出荷までを解説。

次に東都生協の齋藤センター長(足立)と原田センター長(国立)が、新世代プロジェクトの取り組みを報告しました。続く「農家のお嫁さんとの交流」では女性同士で意見交換を行い、農業は家事と農作業を両立させるお嫁さんの苦心と工夫で支えられていることが、あらためて分かりました。

島原の風景と諫早干拓
若手生産者が生産する「がまだすセット」(玉ねぎ、じゃがいもなど産直青果4種)を生産する島原半島は、海が近く山が迫った地形に、丁寧に石段が積まれ「棚田」「段々畑」が続く美しい土地。大型農機具が使えず手作業で農業を行う生産者の努力と、石段のメンテナンスの賜物です。しかし、農業の担い手の減少と高齢化で休耕地となった田畑も多く、やがては崩れ、元の山に戻ってしまうそうです。

行程の最後は、諫早干拓地見学。1997年に水門を閉じてから堤防内の乾燥と調整池内の淡水化が進み、上から見ると左右の水の色の違いが分かります。塩が抜け稲作可能になるには20年かかるため水田はいまだになく、堤防内には広大な畑が広がります。潮受堤防としての防災機能や耕作地の確保、水質悪化による漁業被害の問題。二つの風景から日本の農業の課題が見えてきます。

農作業の苦労は多くても、組合員からメッセージが返ってくると、大きな喜びを感じるそうです。誇りを持って生産した農産物を、組合員がきちんと評価することが次の世代につながる力になると強く感じた交流会でした。