みんなの活動:これまでの活動報告

沖縄戦跡・基地巡りに東都生協組合員が参加しました

沖縄戦の実相と基地の現状を学び、平和について考えました

2013.05.03

東都生協からの参加者一同

東都生協からの参加者一同

元ひめゆり学徒隊・島袋講師による講演

元ひめゆり学徒隊・島袋講師による講演

普天間基地に配備されているオスプレイ

普天間基地に配備されているオスプレイ

糸数壕(アブチラガマ)を見学

糸数壕(アブチラガマ)を見学

沖縄県立平和祈念資料館を訪問

沖縄県立平和祈念資料館を訪問

辺野古の海を間近に

辺野古の海を間近に

安保の見える丘にて

安保の見える丘にて

韓国人慰霊碑公園

韓国人慰霊碑公園

ひめゆりの塔

ひめゆりの塔

東都生協(コープ)では、2013年3月26日~28日の3日間、日本生協連が主催する「沖縄戦跡・基地めぐり」に、親子3組を含む計11人で参加しました。

全国からは26生協152人の参加があり、沖縄戦の実相や基地の現状を学び、現在の沖縄での諸問題やこれからの平和を巡る課題について、また戦争体験の継承について考える機会となりました。

今回の参加費用の一部は、組合員の皆さまから寄せられた平和募金が役立てられました。

参加者は、初めて沖縄の戦跡・基地巡りに参加する人のための「基本コース」、子どもも分かりやすく学べる「親子コース」、少し長く滞在してより深く学べる「じっくりコース」に分かれて、おきなわ平和ネットワークのガイドさんの案内で戦跡や基地を見学しました。

初日の全体会では、紙芝居「宮森小ジェット機墜落事故」を観賞し、沖縄に在日米軍基地の大半が集中するがために起きた、1959年の悲惨な事故の実例を学びました。

また、元ひめゆり学徒隊の島袋淑子さん(親子コースは伊波園子さん)による、沖縄戦の体験を語る講演も聞きました。

参加者の1人は「"戦争は繰り返してはいけない、止めなければいけない"と溢れ出てくる言葉に、時間が経つのも忘れ、悲惨で鳥肌が立ってしまうほどでした」と語ります。

2日目・3日目は、各コースに分かれて、「平和の礎(いしじ)」「ひめゆりの塔・ひめゆり平和祈念資料館」「魂魄(こんぱく)の礎」を見学。

嘉手納基地を一望できる「安保の見える丘」、激しい戦闘が行われた「嘉数(かかず)高台」にも立ち寄りました。

親子コースでは、「南風原(はえばる)文化センター」「旧南風原陸軍病院壕」も訪れ、ひめゆり学徒隊をさらに深く学びました。

基本コース・じっくりコースでは、「普天間基地」「沖縄県立平和祈念館」「糸数壕(アブチラガマ)」なども訪れました。

このほか「じっくりコース」では、さらに、普天間基地の代替候補地「辺野古」で反対運動をしている方から話を聞いたり、「金武(きん)ブルー・ビーチ」でオスプレイの離着陸訓練を見ました。

3日間という短期間ながらも、参加者はそれぞれ、五感をフルに使い、映像や活字の世界では知ることができない本当の沖縄の現状を痛感。

ガイドさんの説明の最中にも、何機もの戦闘機が爆音を響かせながら頭上を通過し、声が聞こえなくなるほどの耐え難さを体験。普天間基地のすぐ横にも、子どもたちが日常的に遊ぶ公園があるなど、沖縄の現実を目の当たりにしました。

また、戦跡「糸数壕」では、全長270mに及ぶ足元の悪い壕内を、懐中電灯を頼りに手探りで進みながら、この中で息を潜めて暮らしていた人々の姿に思いを致しました。

参加者からは、

「新聞やニュースなどからはなかなか感じることのできなかった沖縄の方の気持ちの一端を垣間見ることができた」

「沖縄での地上戦は、歴史の彼方の出来事ではなく、今日も目の前に現実として突きつけられていること。まさしく沖縄は今日も戦時体制下にあることがよく分かりました」

との感想が聞かれました。

実際に現地を訪れてみないと分からない多くのものが、そこには存在していました。沖縄の問題は、日本国民全体の問題に他ならないことをあらためて認識させられた今回の企画となりました。