牛さん、私の育てた飼料米食べてね!
畜産の生産現場を学ぶ「飼料米ありがとう交流会」
千葉北部酪農農業協同組合 加川職員 |
藤崎さんから感謝状をいただきました |
東都生協では、組合員が自宅でバケツなどを使って飼料米を栽培し、それを畜産農家の飼料として利用してもらう「牛さん・鶏さんにごはんをあげよう!」に取り組んでいます。
穀物飼料などの高騰などで経営が逼迫している酪農を応援する目的で、2008年度から始まったこの企画。大好評だった昨年度に続いて、本年度も多くの組合員が参加しました。
2010年1月16日、飼料米の栽培にチャレンジした組合員の中から26人が、みんなで栽培した飼料米のワラを牛さんに渡しに、千葉北部酪農農業協同組合・藤崎牧場を訪問しました。
現地に着くと、同農協の加川職員があいさつ。
経営状況が厳しい中、こうした東都生協組合員の応援が励みになることや、飼料米を家畜用飼料にすることは生産コストや数量確保など課題は多いものの、将来的に実現できれば国内の飼料自給率向上に一石を投じることができるとの、飼料米への今後の展望が話されました。
続いて生産者の藤崎文雄さんから、この取り組みに参加した東都生協組合員に対して、感謝状が贈られました。
参加者は、自分たちで栽培した飼料米のわらを牛さんに食べてもらうために牛舎に移動。
ところが普段から食べ慣れていないせいか、わらに興味を示すのですが、なかなかバクバクとは食べてくれません。そこで、普段から食べている餌をまぶすなどの工夫をして、根気よくわらを与え続けると、少しずつ食べ始めてくれました。
昼食後には、バター作りを体験しました。藤崎さん夫妻に用意していただいた芋を焼き、みんなで作ったバターを付けて食べました。
子どもたちは乳搾りにもチャレンジ。最初はおそるおそるでしたが、慣れてくると皆、次第にうまく搾れるように...。
交流会の最後に、参加者からは「自分たちが育てたわらを直接牛にあげることができてよかった」「今年はうまく育たなかったけど、他の方の育て方も参考に、来年は再度チャレンジしたい」「このような体験の機会を与えてくれた藤崎さんに感謝します」など、今回の感想を藤崎さんに伝え、後にしました。
自宅での飼料米の栽培体験も、極めて低い水準にある穀物自給率など、畜産を巡る生産現場の実態を知るきっかけとして、組合員にとって有意義な取り組みとなったようです。