8年目の「田んぼの学校」~田んぼ作りから米作りを体験!
休耕田での米作りを通じて、自然と農業、人とのつながりを実感
水田に下りる階段を整備 |
水路も自力で整備 |
種もみをまいたトレーを |
参加者総出で田植え |
田植え後にぬかを散布して雑草を抑制 |
今年は雑草が少なく生育も良好 |
雑草取り。こねて土の中にすき込みます |
あぜの雑草は鎌で刈り取り |
稲の花 |
収穫 |
脱穀機(ハーベスター)を使い脱穀 |
「消費者にもっと、田んぼ、米のことを知ってほしい。利用が生産者の支援につながることを分かってほしい」そんな(農)船橋農産物供給センターの生産者のつぶやきから始まった「田んぼの学校」も、今年で8年目を迎えました。
8年目の今年は、22家族・62人の東都生協組合員が参加し、3月から10月まで、田んぼの整備(2回)、苗づくり、田植え、草取り(5回)稲刈り、はざ掛け準備、脱穀と10回にわたり作業を行いました。
3月の第1回目は、田んぼが目を覚ます時季。前年9月の脱穀作業以降、田んぼは休眠状態にあります。
参加者は初めに、谷田(やつだ)とも呼ばれる谷間の水田に降りる階段の整備・補修に取りかかり、水路掘りや畦の整備、雑草の刈り取り、イノシシが来ないように田の周りを囲っていた電気柵の撤去など、まだまだ寒い中、黙々と作業を進めました。
参加8年目のベテランは慣れたものですが、初参加の方は、余りのハードな環境についていくのがやっとの状態でした。田んぼや泥に慣れないお子さんは、田に入るのもおっかなびっくり!
4月は、前回から続く作業と併行して、5月の田植えに向けて稲の種まきをしました。
5月は、待望の田植えです。
1号田(最初にできた田)は、ベテラン組が田植え機を操作し、植えていきます。
2号田は初参加の新人を中心に、(農)船橋農産物供給センター代表・飯島孝三郎さんに植え方を教わりながら、つるしたひもに沿って、一列ずつ手で苗を植えていきます。
子どもも、田んぼのぬかるみと格闘し、泥まみれにならながら植えていました。
6月から7月にかけては、合計4回、草取りを行いました。今年は水の管理がよくできたことと、田植えの後に田んぼにぬかをまいておいたのが功を奏したようで、昨年に比べ大変雑草が少なく、作業が楽でした。
7月の最後の作業時には、稲の花の観察会も行いました。
9月には、稲を天日干しにする、竹ではざ掛け作り、稲刈り、脱穀作業を行いました。
稲刈りは、1号田を生産者の松丸さんがコンバインで刈り取り、水分が多く、コンバインが入らないところは、ベテラン組が手で刈りました。2号田は、新人を中心に手で刈り取って束ね、大きな物干し竿のような「はざ」に、稲穂を2又にしながら掛けていきました。
最後の脱穀は、天日干しした稲を脱穀機に掛け脱穀しました。
今年の前半は天候も良く、雑草も少なくて大豊作が期待されたのですが、8月~9月の台風や長雨のため、当初予想よりは収量が減り、900kg(昨年840kg、過去最高は1,140kg)の収量となりました。
多くの参加者からは「農作業や生産者、農業のことが分かった」との感想が寄せられるとともに、同じ場所に毎回来ることから「四季の変化や、子どもの成長の変化が分かった」との声も聞かれた8年目の田んぼの学校となりました。