金属アレルギーについて学習会を開催
砂遊びが原因だったことも!
2016.03.03
カテゴリ くらし
講師の中山秀夫医師 |
切実な質問が出されました |
講師のアレルギー専門医・中山秀夫先生は「金属がアレルギーを起こすのではなく、金属がイオン化し表皮のたんぱく質と結合することで免疫細胞がリンパ節まで運ばれ、体が反応するのです」と、分かりやすい説明からスタート。
金属アレルギーはパッチテストで原因となる金属を見つけますが、このテストが行える医療機関は多くないそうです。
また、周期表で隣り合わせの元素(金と水銀、コバルトとニッケルなど)は兄弟分であり、どちらかにアレルギーが出た人はもう一方でも症状が出るということでした。
長い時間をかけ体内にアレルゲンがたまり発症することも多い金属アレルギー。すぐに認識されない場合もあり、発症のきっかけも「銀歯」「ゴルフクラブ」などさまざま。
5歳の子どもの手のかぶれが治らず来院したケースでは、クロム、ニッケルなどに反応があり、突き止めたら原因は砂遊びだったそうです。
また、インフルエンザ予防接種に使われるチメロサールは水銀加工物のため、アレルギー反応が出る場合もあります(水銀や金アレルギーの人はチメロサール不使用の予防接種を)。
女性は、ファンデーションケースの地金のニッケル、金属製のビューラーにも注意が必要です。
アレルギーが起きた場合は、とにかく原因物質を除去する(または触れない)こと!
アンケートでは「分かりやすく有意義だった」「身の回りにはたくさん金属があるが、特に歯の金属がさまざまな病気を引き起こすことが分かって良かった」と好評でした。