みんなの活動:これまでの活動報告

食と農
  • 食と農をつなげていく実践活動に取り組んでいます。
  • 食の安全と食料自給率を高める取り組みをすすめます。
アレルギー表示の学習と試食会を開催!

4月より食品表示法が施行 -分からないことはメーカーに確認しましょう-

武内 澄子 講師

武内 澄子 講師

熱心に聴き入る参加者

熱心に聴き入る参加者

アレルギーを考慮した商品を展示

アレルギーを考慮した商品を展示

6月23日、東都生協・商品委員会の主催で「アレルギー表示の学習と商品展示・試食会」を開催しました。(会場:飯田橋・東京消費生活総合センター)

第1部ではアレルギー表示について学習。講師は東都生協アレルギー相談室の武内澄子氏です。2015年4月1日より新たに「食品表示法」が施行されたことを受け、新表示と旧表示の違いを学びました。

◆新「食品表示法」とは
これまで商品表示のルールは、JAS法・食品衛生法・健康増進法という目的の異なる3つの法律で定められていました。これらの表示義務をひとつにまとめ、より安全でより分かりやすい表示になるように「食品表示法」ができたのです。

新アレルギー表示の主な内容…
・個別表示を原則とする
・表示面積の制約や原材料が多く、消費者に分かりにくくなる場合は一括表示を認める
・繰り返しになるアレルゲンは省力してもよい
・特定原材料が使われていることが明らかに分かる「特定加工食品」と、名称から使われていることが予測できる「拡大表記」は廃止して、全て表示する

このような内容で施行された「食品表示法」ですが、猶予期間が5年間あります。つまりこの5年間は、新表示と旧表示が混在するため、両方の知識が必要となります。

アレルギー表示のことなどで分からない場合は、メーカーへ聞き、確認することが大切です。

◆アレルギー表示品目
義務 卵、乳、小麦、落花生、えび、そば、かに
推奨 いくら、キウイフルーツ、くるみ、大豆、バナナ、やまいも、カシューナッツ、もも、ごま、さば、さけ、いか、鶏肉、りんご、まつたけ、あわび、オレンジ、牛肉、ゼラチン、豚肉
表示対象食品 容器包装された加工食品と添加物
 食品に含まれる総たんぱく質が数㎍/g以上の場合(1㎍=1gの100万分の1)
この順番は、2011年~2012年全国実態調査での発症数の多い順だそうです。

◆食育が大切 ~知識を得ることで命を守る~
子どもにアレルギーがあるからと、その食品を見せないでおくのは危険なことです。なぜなら、食品が何からできているのかを学ぶことが、自分の身を守ることにつながるからです。例えば、バターは牛乳からでき、マヨネーズは卵からできる。そして卵は鶏から産まれる -こうしたことは、食育としても、とても大切なことです。こうして、自分で判断できる子どもに育てることができます。

◆健康志向で注目されているごまが…
ごまは抗酸化作用で注目が高まり、想像できない商品に使用されています。例えば、カレールゥ・味噌汁・洋菓子・健康飲料などは、原材料にごまが多用されており、特に注意が必要です。なお、黒ごまより白ごまの方が、アレルギーを起こしやすいそうです。また、1歳・2歳児がいくらや生ものを食べるのは避けた方がよいようです。

◆乳由来の食品添加物
・カゼインNa…牛乳に含まれるたんぱく質の一種です。乳化剤・安定剤として菓子類、パン類、乳製品類に広く使われます。口腔ケア商品にカゼインNaが含まれることがあるので、歯科医院でも確認が必要です。
・CPP(カゼインホスホペプチド)…カルシウム吸収促進剤。
これらは「乳」由来だと判断することが必要です。

安心して食事を楽しむために、不明な点があったらメーカーへ確認しましょう。

第2部では、アレルギーを考慮した商品の試食と展示を行いました。共同購入の商品案内「さんぼんすぎ」で企画されている商品を実際に手に取り、パンやお菓を試食。「米粉のパンケーキ」「お米で作ったまあるいパン」「みちのくせんべい」「フレンズスイーツガトーショコラ」など、さまざまな東都生協商品が紹介されました。

参加者からは、
「食品表示についての法律が変わったことは知らなかったので、とても勉強になった」「アレルギーを考慮した商品はシンプルな原材料のものが多く、安心しておいしく食べられる」「試食では、アレルギーの有無にかかわらずおいしかった」「知識を身に付け、”自分の身は自分で守る”子どもを育てる上で大切なことを再認識した」
などの声が寄せられました。

◆次回のアレルギー学習会「親子で学ぶアレルギー表示&試食交流会」
☆ ぜひ親子でご参加ください ☆
詳しくはこちらへ