みんなの活動:これまでの活動報告

環境

広い視点での平和活動に取り組みます。

平和な世界に向け、第8回 東都生協平和のつどいを開催

みんなで平和について考えました

戦場カメラマン・渡部陽一さんが講演

戦場カメラマン・渡部陽一さんが講演

全身全霊を込めた渡部陽一さんの語りかけが聴衆を魅了

全身全霊を込めた渡部陽一さんの語りかけが聴衆を魅了

(社)東友会の中伏幸子さんがヒロシマ被爆を証言

(社)東友会の中伏幸子さんがヒロシマ被爆を証言

東友会の皆さんに組合員手作りのひざかけを贈呈

東友会の皆さんに組合員手作りのひざかけを贈呈

千倉水産加工販売㈱・鈴木富春会長から女川工場の震災被害と復興状況を報告

千倉水産加工販売㈱・鈴木富春会長から
女川工場の震災被害と復興状況を報告

JAやさと・営農流通部の土佐秀美課長から震災被害と復興状況を報告

JAやさと・営農流通部の土佐秀美課長から
震災被害と復興状況を報告

会場ロビーでは東日本大震災の被災産地・メーカーに応援メッセージを寄せ書き

会場ロビーでは東日本大震災の被災産地・メーカーに
応援メッセージを寄せ書き

会場ロビーでは地雷のレプリカなども展示

会場ロビーでは地雷のレプリカなども展示

ロビー展示の原爆パネルに見入る参加者

ロビー展示の原爆パネルに見入る参加者

東都生協は、第8回目となる「平和のつどい」を開催しました(8月19日、調布市グリーンホール)。「平和のつどい」は、東都生協の平和活動の中で最大のイベント。今年は悪天候にもかかわらず、約500人が参加しました。

今年のつどいは、「東日本大震災に関する報告」、「被爆証言と毎年恒例の編み物の贈呈」、「戦場カメラマン渡部陽一氏の講演会」の3部で構成。ホールでの展示も併せて、みんなで平和について考えるひと時となりました。

戦場カメラマン・渡部陽一氏が講演、平和の尊さを実感

戦場の最前線で、特に子どもたちの写真を撮り続け、戦争の悲惨さといのちの大切さを伝える渡部陽一氏が登場した瞬間、会場は大喝采! 舞台を左右に動き回り、全身を使っての語りかけで観衆を魅了しました。

ときにスライド写真を使って今世界で起こっていることが分かりやすく説明され、思わず目を背けたくなるような写真もありましたが、戦地で生きる子どもたちの目には不思議と希望の光が満ちていました。

地球上から戦争がなくなったら、「学校カメラマン」として世界中を回り、子どもたちの声を伝えたいとのこと。武器を携える少年兵が早く世界からいなくなるようにと私たちも祈るばかりです。質疑応答では子どもたちからの質問に一つひとつ一生懸命答え、最後の「ありがとうございました」との丁寧なあいさつにも氏の人柄を感じました。

ヒロシマ・被爆の証言

(社)東友会(※)の仲伏幸子さんからは、ヒロシマでの被爆体験を証言。
「“その日”も幼稚園の黒板に絵を描いて遊んでいました。突然明るい白い光が窓全体に広がり、その直後の地響き。爆風で飛ばされた窓ガラスの破片が背中に突き刺さったまま無我夢中で帰りました。祖母は家の下敷きになり、全身にやけどを負った母を大八車に乗せて死体が転がる道を延々と歩き続けましたが、母は8月8日、31歳で生涯を終えました。放射能を含んだ「黒い雨」が降り、ぼろ布をまとった人たち、と思ったのは焼けただれた皮膚の一部でした。1発の原爆が14万人の命を奪いました」

最後に仲伏さんは今も世界中に核兵器の保有状況に触れ、「核のない真に平和な世界になるよう願ってやみません」と結びました。(※東友会=社団法人 東京都原爆被害者団体協議会)

続けて、東都生協組合員から(社)東友会の皆さんに、「寒い冬、心も体もこれで暖めてください」と、今年も組合員が作ったモチーフ編みのひざかけを贈呈しました。

東日本大震災で被災した産地からの報告

今回のつどいでは、「平和」を広く捉え、戦争について考えることに加え、東日本大震災が産直産地へ及ぼした影響についても取り上げました。被災した2つの産地・メーカーが、被災状況や復興への取り組みを報告しました。

<鈴木富春さん(千倉水産加工販売㈱会長)からの報告>

「さんま加工の女川工場(宮城県)はすべて津波で流され、震災直後は工場や水産業の将来を考えると、地獄にいるように感じました。工場長がラジオで津波が来ることを知り、従業員を避難させたので、30人の従業員が全員無事だったことが何よりでした。

千葉の本社にいた私は、数日後ようやく現地に入って避難所でみんなの無事を確認した時のことを思い出すと、いまだに涙が出ます。同じ場所での再建は難しいでしょう。でも加工工場がばらばらに点在するのではなく、今後は環境を考慮した加工団地が必要です。まだまだ国や行政の水産業への支援は見えませんが、くじけず頑張ります。」

<土佐秀美さん(JAやさと 営農流通部 営農指導課 課長)からの報告>

「3月11日の地震後は、まず電話がつながらず40キロ離れたつくば市まで行って連絡を取りました。電気の復旧には3日、水は1週間から10日かかりました。

地震の日は晴天でハウスの天窓を開けていたため停電で閉められず、その夜から続いた寒さのために作物への被害が大きく、きゅうりは枯れて1, 200万円の被害。鶏卵センターでは、たまごはほぼ割れ、水・飼料・ガソリンなどの燃料不足などのために生産が減少。今も90%程度の生産です。一方、米は東北産地の代替で3月は東都生協で140%の利用でした。全体として今はほぼ通常状態に戻りましたので、JAやさとの商品をどんどん利用してください。」

会場ロビーに設けられた東日本大震災支援コーナーでは、被災した千倉水産加工販売㈱、JAやさとに向けた応援メッセージを書き込む姿も見られました。

そのほか、会場ロビーには戦争の悲惨さを伝えるパネル、地雷のレプリカなどを展示し、みんなであらためて平和の大切さを考える一日となりました。

東都生協では、今回の平和のつどい以降も、平和の大切さ、いのちの尊さを次世代に伝えていくために「戦争体験文集」の作成や「トーク&ピースコンサート」(10月24日 成城ホール)、「東京平和めぐり」(11月26日)、「平和募金」などの取り組みを予定しています。(詳しくは今後のイベント・企画の案内や組合員活動情報紙「ワォ」をご覧ください。)

あなたも、身近な活動に参加して、平和について考えてみませんか?