北海道・枝幸漁協とオンラインで学習交流!
オンライン交流会「北海道の枝幸漁協をお家で実感~枝幸の海の幸の秘密を探る~」報告
2021.02.19
カテゴリ 食と農
日本の最北地域・枝幸町と東都生協、 |
Zoom運営会場は東都生協の |
枝幸町から流氷の様子を中継 |
クリオネ(巻き貝の一種)。 |
北海道ぎょれんの竹花さん。 |
クイズ「水揚げするほたては何年物?」 |
枝幸漁協・女性部の方から |
参加いただいた枝幸漁協の皆さまです! |
産直産地の枝幸(えさし)漁業協同組合(※)・女性部をはじめ職員の方々、同組合産品の販売などを手掛ける北海道漁業協同組合(通称「北海道ぎょれん」)の方々や東都生協の組合員など72人が参加しました。日曜日開催のため、多くのご家族の皆さまにも参加いただきました。
昨年度までは、東京に枝幸漁協と北海道ぎょれんの皆さまを招き、直接顔を合わせて海の幸の料理を囲んでの学習交流を2日間にわたって実施してきました。
14回目となる今年は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、オンライン会議アプリ「Zoom」を使用したオンライン会議形式での交流会としました。
枝幸漁協からは、現地で間近に迫る流氷やクリオネなど、気温マイナス10度の世界をライブ配信。枝幸漁港からは幻想的な風景が静かに映し出されました。
漁協施設の外からの生中継では、曇天の下、"板"と見紛うような凍ったタオルや、目の前の海にすむクリオネの姿など、いてつく現地の様子を伝えました。東都生協の組合員は、自宅にいながら1,200kmも離れた産地の枝幸町に思いをはせました。
北海道ぎょれんが作成した枝幸についての参加型学習クイズでは、参加者が手元にあるフリップに答えを書き、Webカメラに向かって答えました。
設問は、タコ、ホタテ、サケ、そして「枝幸魚つきの森」植樹活動にちなんだ4問を出題。東都生協組合員は「全然正解できず、家族で笑いながら参加しました」「正解しようと集中しました」などの感想がありました。
参加者のお子さんからは「カニとホタテの種類は何種類くらいありますか」と鋭く難しい質問も。枝幸漁協、北海道ぎょれんの皆さまから一つ一つ丁寧な解説があり、理解が深まったようです。
参加者が驚いたのは、放流したサケ(別名:アキサケ、シロサケなど)がほんの5%しか元の川に戻らないこと。放流した5cm程度のサケ稚魚は、4~5年間回遊した後、約80cm・3~5kgほどの大きさになって母川に回帰しますが、この数は近年の海水温などの環境変化の影響で減少しているといいます。
東都生協が両団体と共に進める「枝幸魚つきの森」運動での植樹活動の大切さについてもあらためて学習。サケは生まれた川に戻り、産卵するといわれています。植樹活動により森の木々を豊かにすることで、山の栄養が川を通じて海に流れ、プランクトンが活性化することで豊かな海づくりにつながります。
現地では近年、降雪量が減少傾向でしたが、「今年は例年よりも雪が多い」として「雪かきは大変でも、降った雪が多いと、森の雪解け水が河川を通じて海へ栄養を送ってくれる」と話していました。
学習クイズの次に、枝幸漁協の女性部によるレシピ動画を上映。「ほたてバターご飯」「秋鮭の三平汁」「たこのアヒージョ」の調理方法が紹介されました。
参加者からは、それぞれのメニューの調理法について質問し、魚をあまり食べない子ども向けの調理の工夫などを相談。同組合女性部の方々が、東都生協の組合員に分かりやすくアドバイスしていました。
今回の交流では、参加者から事前に寄せられた質問や当日の質問にも丁寧に答えてくださり、参加者は産直産地をより身近に感じることができたようです。参加者が一体となって、おいしさの秘密を発見でき、充実した学習交流会となりました。
<参加者の声>
- 流氷のライブ配信恐縮です。皆さまが極寒の中でお仕事されているおかげで、おいしい枝幸商品がいただけることが良く分かりました
- 今年は寒さが厳しく、雪が多いと聞いて心配していましたが、皆さんの元気そうなお姿を拝見できてうれしかった。流氷や凍ったタオルの迫力、生きたクリオネの映像などもありがとうございました。お料理の紹介をしていただいたので、さっそく作りたくなりました
- 枝幸町にお邪魔できる機会を楽しみに待っています。皆さんの健康を祈っています
- 子どもはとても喜んでいました。質問に答えていただく双方向の交流を家でできるというのも新たな形でいいですね。とても楽しい交流でした