公開監査
公開監査レポート
北の大地で日本の食を支える生産者たち
JAつべつ
1月23日、24日の2日間、北海道津別町にあるJAつべつで「産地交流&公開監査」が開催されました。1日目、監査人は事前監査をする一方、参加組合員は北海道ならではの体験や生産者との交流をしました。2日目の公開監査では約60人が参加し、産地での品質管理のしくみを確かめ、生協と産地がお互いへの理解を深めることができました。
JAつべつは、厳しい農業情勢の中、日本の食料を支えている北海道で、安全・安心を心がけ、日々農業に取り組んでいることがわかりました。
女満別空港から見た雪景色

【監査人※による事前監査】
※監査人…有機JAS検査員1人、ほかの産地から1人、東都生協から組合員2人、職員2人の計6人
10:30 | 産地からの説明・質疑 |
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13:30 | 倉庫(玉ねぎ、馬鈴薯)・選果場(玉ねぎ)の視察 |
14:50 | 生産者宅にて文書の確認、倉庫の視察 |
16:35 | 事務所にて文書確認 |
ビート(てんさい)を原料に砂糖を作る製糖工場の見学
有機牛乳を生産している牧場で乳しぼり体験
【公開監査】
10:30 | 開会あいさつ 【JAつべつ、東都生協】 |
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10:50 | JAつべつからの説明 |
11:10 | 監査人から事前監査報告 |
12:10 | 質疑応答、意見交換 |
12:45 | 閉会あいさつ 【東都生協、JAつべつ】 |
12:55 | 終了 |
JAつべつの取り組みを説明する有岡部長
スライドを使って事前監査の報告をする監査人
公開監査は産地の安全・安心な農産物を生産するしくみを確かめるだけでなく、産地が直面している現状への理解を深め、お互いのきずなを強める取り組みでもあります。
事務所でのJAつべつから聞き取りや文書の確認
生産者のお宅にうかがって、生産者が持っている記録を確認
倉庫で玉ねぎの保管状況を確認
選果場にて、選別状況を確認
日本の食を支えている北海道の農業。私たちが国産の野菜を安心して食べ続けるためには消費者として何ができるかを考えさせられました。
JAつべつとは、パンの原料となる小麦粉の取引からはじまりましたが、そのパンがなくなり、現在は野菜だけの取引となっています。うれしいことに、JAつべつで生産された小麦を原料としたパンの開発に着手するそうです。単品だけの取引ではなく、地域丸ごと産直のつながりが期待できます。

参加者からも質問や意見が出されました
会場ではさまざまな資料の閲覧もできました
今回参加した方に書いていただいた産地へのメッセージカードから、特徴的な意見をを抜粋します。
「夕食でいただいたじゃがいもと玉ねぎのグラタン、夕食の中で一番おいしかった。作った人の顔を見ながら、その土地でいただけたことがとても嬉しかった」「今後は、商品案内に『つべつ』の商品を見つけたらなるべく購入し、生産者カードへは必ずメッセージを書いて、今回の思い(出会い)をつなげていきたい」「安全・安心のために作物を作り続けるためには、組合員が買い支えることで再生産を保証することだと感じた」
われわれの産地JAつべつは、平成3年から東都生協とお付き合いしておりますが、開始から10年間は順調に取引数量の拡大、さらには、交流事業を積極的に進め、常にチャレンジ精神で対応してきたと自負している所であります。 生産者意識を高いレベルで持続するために、次のステップとして、平成13年から始まった公開監査制度を新たな目標として位置付け、遅くなりましたが平成19年から準備を進め、今回の公開監査の実施となりました。
監査人及び東都生協理事、職員の方々には、前日の事前監査から長時間にわたり、JAつべつの取り組み状況を含め熱心に監査をしていただき、厚くお礼申し上げます。
当たり前のことをきっちりと記録に残し、普段対応していることをありのまま見ていただき、問題点があれば次につなげるべく、どう改善するかが産地としての力と考えております。
産地としては、皆さまからいただいた貴重なご意見を参考とし、新たな目標を持ち生協との関係強化を図っていきたいと考えていますので、今後ともよろしくお願いいたします。
東都生協におかれましても、運動の原点に帰り生産者、消費者共に共存共栄できるように組織力の発揮をお願いいたします。
激変の時代でありますが、今を生きているわれわれががんばるしかありません。共にがんばりましょう。