プレスリリース

2016.01.01

新年のごあいさつ


東都生協 理事長 庭野 吉也

謹んで新年のごあいさつを申し上げます。
年頭にあたり、皆さまのご健康ご発展を心よりお祈り申し上げます。

昨年は、安全保障関連法の成立や環太平洋経済連携協定の大筋合意、原発再稼働など、多くの国民が不安や懸念を抱く、憂慮すべき事態が進行しました。また、いくつもの自然災害が発生した年でもありました。
協同の力によって平和とより良い生活の実現を目指す、助け合いの組織として生活協同組合の果たすべき役割は、ますます重要になっています。

消費税率10%への引き上げを2017年4月に控える中、円安による物価上昇、社会保障の負担増と給付削減などで、くらしは一層厳しさを増しています。非正規労働者の割合が初めて4割に達するなど、所得格差の拡大も深刻な状況です。

食と農をめぐっては、人口増や気候変動など世界規模で食料問題が深刻化する一方で、日本の食料自給率は主要先進国の中で最低水準にあり、国内の食料生産基盤は担い手不足や高齢化などで弱体化しています。

東日本大震災から4年10カ月がたとうとする今も、復興や生活再建は進まず、福島第一原発事故では原因究明や責任追及はおろか、事故収束の見通しすら立っていません。環境や食品への放射能汚染は、依然として生産と消費の現場に大きな影響を与え続けています。

私たち東都生協は、次世代に向けた食の安全・安定の確保と持続可能な社会の実現を目指す「食の未来づくり運動」を通じ、引き続き産地・メーカーの皆さんとも手を携え、食卓から日本の農業を応援する取り組みを進めてまいります。

組合員の思いや願いに寄り添い、その要求・要望を事業と活動を通じて実現していけるように、組合員と役職員が共にくらしを取り巻く課題について考え、解決に向けて取り組んでまいる所存です。

どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。

東都生活協同組合
理事長 庭野 吉也