event

写真家・大竹英洋氏によるスライドトークを開催しました

東都生協は50周年企画として、写真家・大竹英洋氏によるスライドトークを2023年12月10日に開催しました。テーマは「ノースウッズ 生命を与える大地 ─北の森にオオカミをもとめて─」。SDGsの目指す持続可能な社会に向けて、自然と生き物から環境問題を捉える企画としました。
会場の日比谷図書文化館(東京都千代田区日比谷公園)には、組合員や一般参加者など154人が来場しました。

日比谷公園内の日比谷図書文化館

会場の様子

大竹英洋(おおたけ ひでひろ)氏・写真家

1975年、京都府生まれ。幼少期より東京都世田谷区で育つ。一橋大学社会学部在学中、世田谷区立中央図書館で手にした、自然写真家ジム・ブランデンバーグの写真集に魅了され、1999年、北米の湖水地方「ノースウッズ」を初めて訪れる。以降、同地をフィールドに、野生動物や人間と自然との関わりを追って撮影。主な写真絵本に『ノースウッズの森で』『春をさがして カヌーの旅』『もりはみている』など(以上全て福音館書店)。2018年、写真家を目指した経緯とノースウッズへの初めての旅をつづった著書『そして、ぼくは旅に出た。はじまりの森ノースウッズ』(あすなろ書房 ※現在、文春文庫)で、第7回梅棹忠夫・山と探検文学賞を受賞。2021年、撮影20年の集大成となる初の写真集『ノースウッズ 生命を与える大地』(クレヴィス)で、第40回土門拳賞を受賞

ノースウッズ 
生命を与える大地

そして、ぼくは旅に出た。はじまりの森 ノースウッズ

北米大陸の北部に広がる森と湖の世界「ノースウッズ」。広大な原生林に無数の湖が点在するこの地方には、今も多くの野生動物が生息しています。

大竹さんがフォトジャーナリストを目指したきっかけは、大学4年の時に夢に現れたオオカミ。その翌日、図書館で手にした写真集「ブラザーウルフ われらが兄弟、オオカミ」に衝撃を受け、日本で絶滅してしまった野生のオオカミをこの目で見たくて、その写真を撮ったジム・ブランデンバーグに会いに単身で飛び込んだのが「ノースウッズ」。

1999年から20年以上、この地を旅してきた大竹さん。寒さが厳しく、微妙なバランスの上に成り立っている北国の自然。その中でたくましく生きる野生動物たち。そして、何千年も自然と共に暮らしてきた先住民の人々。さまざまな出会いを通して学んだのは「あらゆる生命はこの大地に生かされている」ということでした。

最後に大竹さんは、写真絵本『もりはみている』を語り掛けるように朗読。

「もりはみている もりはしずまりかえり なにもしゃべらないけれど いつだってきみをみている」。

地球規模での環境問題に直面する今、より良き人間と自然とのつながりを考えされるスライドトークとなりました。

戻る