プレスリリース

2013.01.01

新年のごあいさつ


東都生活協同組合 理事長 庭野 吉也
明けましておめでとうございます。
年頭にあたり、皆さまのご多幸とご健康を心からお祈り申し上げます。

私たちのくらしや社会は、少子・高齢化の進行、格差の拡大、社会保障制度の行き詰まりなど先行きが不透明な中、消費税がさらに引き上げられる見通しです。食と農をめぐっては、地球温暖化や人口増加などを背景に世界的に食料需給が逼迫する一方、日本の食料供給力は低下し続けています。こうした中、国民生活のあらゆる分野に大きな影響を及ぼすTPP交渉参加に向けた動きが再び強まろうとしています。
東日本大震災からまもなく1年10カ月が経過しますが、今なお32万人もの人々が仮設住宅などで避難生活を余儀なくされ、被災地復興も遅々として進まない状況にあります。また、原発事故に伴う放射性物質による汚染は、依然として消費者と生産者のつながりに大きな影響を与えています。

くらしと社会が深刻な情勢に直面する中、当組合は昨年、これまで築いてきた産直の土台の上に立ち、新たな目標として「2020年ビジョン」「第8次中期計画」を策定しました。私たちは「くらしになくてはならない生協」となるべく、多くの組合員参加のもと、生産と消費を結ぶ食の未来づくり運動を深化させ、持続可能な社会の実現に向け、組合員・役職員が心を一つに、あらためて力強く歩み出したいと願っております。

また当組合は震災以来、被災地や被災産地・メーカーの復興を、事業と活動の中に位置付け、支援募金をはじめ、商品企画を通じた支援や人的・物的支援などに取り組んでまいりました。組合員の皆さまの多大なご協力に対し、あらためて感謝申し上げます。
引き続き、支援活動に息長く取り組んでいくことと併せて、エネルギー問題も含め、私たちのくらしのあり方を深く見つめ直していきたいと考えております。

当組合は今年、設立40周年を迎えます。いのちの源である食と農を市場原理に任せず、消費者と生産者が、顔の見える協同関係にあって、持続可能な食と農、社会のあり方を追求していく東都生協の産直は、これからも社会的使命を担っていくものと考えております。
くらしに寄り添う生協として、消費者、組合員の声と願いに応えた商品とサービスの提供をはじめ、安心できるくらしの実現に全力を挙げてまいる所存です。
どうぞ本年もよろしくお願い申し上げます。

東都生活協同組合
理事長 庭野 吉也